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韓国『CPTPP』に加盟せねばならない!「日本と協力しよう」と虫のいい話

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しばらく、こっちに視線が向かなかったのですが、アメリカ合衆国中国の間でサンドイッチになって締め上げられる恐れが大きくなっていますので、韓国メディアでまたぞろ「日本を利用しよう」という話が出ています。

『CPTPP』加盟は韓国にとって必須だ!

『ソウル経済』の記事から一部を以下に引用します。

(前略)
専門家たちは、秩序ある脱中国戦略推進のためには日本との関係改善も重要だと話す。

我々が加入を進めているアジア太平洋地域における経済連携協定(CPTPP)は、現在日本が主導している。

CPTPPは今年02月に発表された地域的な包括的経済連携(RCEP)に比べて参加国数は少ないが、市場開放率は10%ポイントほど高く、貿易依存度の高い韓国が加入しなければならない必須協定に分類される。

北米で組み立てられた電気自動車にだけ補助給を支給する合衆国の「インフレ削減法(IRA)」に関しても、韓国と日本が共同で対応しなければならないという声が高い。
(後略)

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「칩4, 초격차 지렛대로 활용…日과 손잡고 ‘점진적 脫중국’ 스텝을」

日本が主導する『CPTPP』を韓国必須の協定である、と述べています。参加国の全会一致がなければ加盟できないこと、また福島の処理水問題を棚上げにしていることをすっかり忘れていらっしゃるようです。

また、合衆国のインフレ削減法に日本と協力して当たろうなどと勝手に決めているご様子。

「Chip4」に加盟した韓国は中国のために働ける!

虫がいいことこの上ないわけですが、興味深いのは政府関係者から取ったとする以下の談話です。

(前略)
政府のある高位関係者は「合衆国・日本・台湾とは異なり、韓国は中国に大規模工場を運営しているため、先端装備の中国輸出制限のような合衆国側の規制に、韓国は敏感に反応するしかない」とし「このため中国は韓国がChip4加入時、中国内の半導体需給部門である程度肯定的な役割を果たすことができると見ているようだ」と話した。

中国がChip4で自分の立場を反映する役割を果たすべく韓国を活用する余地がある、という意味だ。

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「칩4, 초격차 지렛대로 활용…日과 손잡고 ‘점진적 脫중국’ 스텝을」

ずいぶん前にご紹介しましたが、特に韓国の『SKハイニックス』は中国・無錫にメモリー半導体の主力ファウンドリーを持っています。先の記事でご紹介したとおり、このファシリティーはもはや逃げることができません。

そのため、合衆国から「Chip4」といわれても、うかつに「参加します」とは返事もできないのです。

【米中対立】韓国『SKハイニックス』の中国「半導体工場」は助からない
アメリカ合衆国が新世界秩序の一つ「ECRA」を施行したのは2018年ですので、自由主義世界の企業はその時点から「中国脱出」を考えていなければならなかったのですが、いまだに、しかも焦点となっている「半導体」において、中国にお金を突っ込んでいる...

上掲記事でも書きましたが、アメリカ合衆国が「ECRA」を施行したのは2018年ですので、自由主義世界の企業はその時点から「中国脱出」を考えていなければならなかったのですが、『SKハイニックス』はどこ吹く風と、焦点となっている「半導体」において、中国にお金を突っ込んでしまったのです。

全く先が読めないというか、いい加減というか、経営陣の野放図な態度は責められてしかるべきです。

また、『サムスン電子』も『SKハイニックス』ほどではありませんが、中国に持っている生産設備を最悪の場合、諦めねばならないでしょう。ただ、『サムスン電子』の場合は同情する余地があります。経済的にアンポンタンだった前文在寅政権が、経営判断をするTop、李在鎔(イ・ジェヨン)総帥を監獄に送ったからです。

ともあれ、同記事の「中国がChip4で自分の立場を反映する役割を果たすべく韓国を活用する余地がある」という言い草はまさ噴飯ものです。

そもそも「Chip4」は、半導体のサプライチェーンから中国を締め出すためのものです。

しかるに、韓国は「Chip4」に入って中国の思惑を果たすための役割が果たせる、だから中国は韓国が「Chip4」に加盟するのを許容するだろう――と言っているのです。

自分で「『Chip4』に加盟して中国のために働きます」と告白したのと同じです。

韓国はナニをしに「Chip4」に加盟するつもりなのでしょうか。呆れるほかありません。

(吉田ハンチング@dcp)

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