実に韓国らしい話です。
2023年09月27日、午前3時前にようやくソウル中央地方裁判所は、逮捕令状の棄却を決定しました。
先にご紹介したとおり、この判断は「逮捕拘束しなければ証拠隠滅が行われる」という検察の主張を認めなかったためです。あくまでも逮捕を認めるかどうかであって、李在明(イ・ジェミョン)さんが無罪となったわけではありません。
李在明(イ・ジェミョン)さんは、午前03時50分頃、拘置所から出て、「『人権の最後の砦』という事実を証明してくれた司法府に深く感謝申し上げる」と述べています。
李在明(イ・ジェミョン)さんの言葉で面白いのは、
「政治とは常に国民の暮らしを考え国の未来を開拓していくことであり、与野党、政府共にこれを忘れず、これからは相手を殺して滅ぼす戦争ではなく、国民と国家のために誰がより多くの役割を果たせるかを競う真の意味の政治に戻ってほしい」
です。
司法を利用して「相手を滅ぼす」戦いを露骨に行ったのは、前文政権であり、その片棒を率先して担いだのは『共に民主党』です。自分たちが政権与党から転落したら和合を言い出すというのは、いかにも韓国らしい風景。
ともあれ、李在明(イ・ジェミョン)さんは、これから始まる秋夕の祝日を拘置所で過ごさなければならない、という事態を避けることができました。また、断食もうやむやにすることに成功したわけです。
『共に民主党』は、さっそく「尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の謝罪と韓東勳(ハン・ドンフン)法務部長官の罷免を要求する」と声を上げています。
↑27日、出勤途中に記者からの質問に答える韓東勳(ハン・ドンフン)法務部長官(月亭方正似)
一方の韓東勳(ハン・ドンフン)長官は、「令状審査は罪のありなしを問う裁判ではない」「令状棄却事由を十分に見て、犯罪容疑に対して追加で補強し、犯罪に相当する合理的な処罰が行われるよう最善を尽くす」と述べました。
繰り返しますが、李在明(イ・ジェミョン)さんは別に無罪になったわけではありません。その判断はこれから戦われるのです。
今回の令状審査についてユ部長判事が述べているとおり「偽証教唆については恐らく立証されるだろう」など、極めて危ない状況といえるのです。
検察側は今回の結果を受けて、さらなる証拠固めに動くでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)