2021年09月03日、『韓国銀行』が08月末時点の外貨準備高を公表しました。確認してみます。
外貨準備高:4,639億ドル(約51兆429億円)※1
(前月比:53億ドル増加)<<内訳>>
⇒Securities 4,183億ドル(約46兆255億円)
(証券類)
前月比:34億ドル増加⇒Deposits 210億ドル(約2兆3,106億円)
(預金)
前月比:98億ドル減少⇒SDRs 152億ドル(約1兆6,725億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:117億ドル増加⇒IMF position 47億ドル(約5,171億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:増減なし⇒Gold 48億ドル(約5,281億円)
(金)
前月比:増減なし※1円換算は2021年09月03日「1ドル=110.03円」のレートで算出
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「Korea’s Official Foreign Reserves(As of the end of August 2021)」
当月の注目ポイントは、なんといっても現金たるDeposits(預金)が98億ドルも減少したことです。
この98億ドルの減少は、2020年12月の「90億ドル」以来の減少幅で、2015年01月までさかのぼって見ても最大の消失です。
98億ドルのうち、34億ドルがSecurities(証券類)になっていたとしても、残りの「64億ドル」はどこにいったのか、です。
『韓国銀行』は08月末時点での外貨準備について以下のようにコメントしています。
●IMF의 일반배분에 따른 SDR 보유규모 및 외화자산 운용수익 증가 등에 기인
●IMFの配分によるSDR保有規模の拡大と外貨資産運用収益増加などに起因
※引用元は同上
現金が減った理由は説明していません。
全体として外貨準備高は「53億ドル」増えていますが、この主な原因は先にご紹介したと『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)の「SDR」(特別引き出し権)が増えたからです。
もし、このSDRの増加「117億ドル」がなければ、08月末時点での外貨準備高は「-64億ドル」で締まっていたはずです。
(吉田ハンチング@dcp)