2023年9月22日、フィリピンの沿岸警備隊と漁業水産物資源局が、中国によってスカボロー礁(黄岩岛)の南東部に障害物(フローティングバリア)が設置されていることを確認しました。
↑スカボロー礁の位置。誰がどう見ても中国の領海などではありません。
中国側の南シナ海の支配権を固定しようとする動きに対して、フィリピン側は抗議の声を上げると共に、設置された障害物を撤去しました。
↑YouTube『TBS NEWS DIG』「南シナ海に中国設置の「障害物を撤去」 フィリピン側は「主権の侵害」と非難」
本件について、中国外交部はトンデモな主張をしています。2023年09月25日の定例記者ブリーフィングでの発言が以下です。
『NHK』記者:
フィリピン政府は本日、中国による南シナ海の黄岩島での措置を非難する声明を発表しました。これに対する報道官の反応は?汪文斌:
黄岩岛は中国固有の領土である。09月22日、フィリピン漁業水産資源局の公船が中国側の許可なく黄岩岛の隣接水域に侵入し、黄岩島のラグーンに侵入しようとした。中国海洋警察は法律に基づいて必要な措置をとり、フィリピン船舶を停止させ、追い払った。
『ロイター通信』記者:
フィリピンは日曜日、中国海洋警察が黄岩島付近の係争海域に「フローティングバリア」を設置したと発表し、強く非難した。中国側は報道されているように「フローティングバリア」を設置したのか? フィリピン側の声明への反応は?汪文斌:
中国側の関連する立場を紹介したところです。
中国の主張は明らかな国際法違反です。清朝末期の「北京の55日間」ではありませんが、中国という国は一度周辺国からタコ殴りにされないと理解できないようです。
南シナ海を舞台にした本件は、事態がエスカレートする可能性があります。
(吉田ハンチング@dcp)