「1ドル=1,400ウォン」寸前までウォン安が進行したため、(よせばいいのに)韓国メディアは「通貨スワップ」の連呼を再開しています。
韓国の大統領府は、先に国連総会を機に「米韓首脳会談」「日韓首脳会談」が開催されるように調整していると公表しましたが、またぞろメディアでは「米韓首脳会談で通貨スワップは議題に上るのか」と注目しています。
2022年09月16日、崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官のブリーフィングでは、案の定「通貨スワップ」についての質問が出ました。
韓国メディア『毎日経済』の記事によれば、以下のような具合です。
(前略)
大統領室の経済首席秘書官は16日、龍山大統領室ブリーフィングで「米韓首脳会談で通貨スワップが議論される、締結される可能性はあるか」という質問に「首脳会談でどのように議論がなされるかは、首脳同士が会わなければ分からない」と原論的な答えを出した。一方、「今年05月の米韓首脳会談で、外国為替市場について密接に協議すると首脳間で言葉を交わし、財務長官との会談もあったため、関連する共通の関心事であるため、自然な議論があると予想する」と説明した。
「米韓政府が通貨スワップを中心に議論する可能性があるのか、両国中央銀行間の協議もあるのか」を尋ねる質問には「両国首脳が外国為替市場について緊密に協議することにしたという面でいえば、さらに踏み込んだ議論があるかもしれない」と語った。
同記事では、韓国メディアがいかに「通貨スワップ」にご執心かが分かります。
米韓首脳会談で締結される可能性はあるか
米韓首脳会談で中心議題となる可能性はあるか
とグイグイ迫っています。
対して、崔相穆(チェ・サンモク)経済首席秘書官は原則論でかわそうとしましたが、圧に負けたのか、
さらに議論があるかもしれない
などと答えてしまっています。
米韓首脳会談が行われたとしても、バイデン大統領が「通貨スワップ」について協議するなどという可能性はほとんどないと思われるのですが……。
面白いのは、このブリーフィング情報を『毎日経済』が速報で出した時間(初出2022.09.16 14:47:58~編集:2022.09.16 15:08:11)直後にウォン高方向にチャートが急落しているのです。
もしかして「通貨スワップ効果だ」と認識されるかもしれません(笑)。こういうのも口先介入になるのでしょうか。
ともあれ、「日韓首脳会談」と共に「米韓首脳会談」の方も楽しみになってきました。
恐らくまた空振りするものと思われますが、米韓首脳会談の実現、実現された場合はその中身についてご注目ください。
「通貨スワップ」を追い求める韓国メディアがひたひたと大統領府に迫っています。
(吉田ハンチング@dcp)