ウォン安がついに「1ドル=1,423ウォン」に達しました(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
韓国通貨当局としては「どうしよう」――ですが、基本的にはアメリカ合衆国が流動性の回収をやめなければドル強は止まりません。
2022年09月20~21日(現地時間)の『FOMC』(Federal Open Market Committeeの略:連邦公開市場委員会)で政策金利を上げたため、韓国とは上限で0.75%の金利差がつきました。
お金はもうかる方へ動きますので、金利差がウォン安(ウォンからドルへの両替)を加速させる状況です。
簡単にいえば、ウォン安を止める方法はありません。
2022年09月23日、『Bloomberg(日本語版)』に面白い記事が出ています。
⇒参照・引用元:『Bloomberg』「日本含め各国は単独の為替介入余儀なくされる-協調行動の公算薄」
日本が24年ぶりに大規模な為替介入に乗り出しましたが、各国で協調するという動きは見られない。なによりアメリカ合衆国自身がドル強を支持しており、協力する可能性はゼロである――という内容です。
韓国も、止めたければ自分の力でウォン安を止めるしかないのです。
ですから、やっぱりウォン安を止めることはできません。独力で止める力はないので。
また、合衆国がドル強を支持、すなわち流動性を絞る方向をやめていませんので、韓国とのドル流動性スワップ(韓国側呼称「通貨スワップ」)を締結する可能性はほぼゼロと考えるほかありません。
孤独な戦いはつらいものです。
(柏ケミカル@dcp)