結論からいえば、大変によくない方向に進んでいます。
2022年10月21日、韓国の関税庁から「2022年10月01~20日の輸出入現況」のデータが出ましたのでご紹介します。
以下をご覧ください。
2022年10月01~20日
輸出:324億100万ドル(-5.5%)
輸入:373億5,500万ドル(+1.9%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-49億5,400万ドル2022年01月01~10月20日
輸出:5,573億400万ドル(11.0%)
輸入:5,911億4,700万ドル(23.3%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-338億4,300万ドル※( )内は対前年同月比の増減
10月は20日時点で約50億ドルの赤字です。2022年の累計では、ここまでで貿易収支「-338億ドル」となります。大赤字です。
※ただし韓国の通関ベースの貿易収支はいつも最後の10日間は黒字で回ります。ですから「-338億ドル」は10月末時点では幾分小さくなるものと推測できます。
最後の10日間で「10月は黒字でした」とひっくり返すのはさすがに無理でしょうから、通関ベースでは当月も恐らく貿易収支は赤字です。
2022年の月次の貿易収支(通関ベース)は01~09月、上掲のように推移しています。10月も赤字になると7カ月連続の赤字です。
いくら通関ベースとはいえ、ここまで赤字が連続するのは通貨危機時までさかのぼらないと見当たりません。
上掲でご注目いただきたいのは、対前年同月比の増減です。
輸出:-5.5%
輸入:+1.9%
これまでは「輸出が増加、でも輸入がそれ以上に増加」だったのですが、「輸出は減少、輸入はまだ増加」になっています。貿易収支は「輸出 – 輸入」で求めますので、輸出が減って輸入が増加したままでは、赤字が広がる方向です。
非常によろしくない傾向です。
対中貿易も不調が続き「半導体」が減少
焦点となっている対中国貿易の状況も相変わらずよくありません。
輸出:-16.3%
輸入:+10.9%
対中国輸出が対前年同期比で16.3%も減っています。それなのに輸入は「10.9%」増えているのです。
上記と同じで、つまり対中国貿易は赤字方向に動いています。
さらに当月は、韓国にとって最重要の輸出品目である半導体が対前年同期比で「-12.8%」と急減しました。
総じていえば、当月20日時点ではどこをとっても「ダメっぽい」という結果が出たわけです。
(吉田ハンチング@dcp)