韓国でパンやコーヒーなど加工食品の価格が高騰しています。
韓国では、パンの価格が異常に上昇していることを表す「빵플레이션(パンフレ)」(パン + インフレーション)なる言葉まで登場しているぐらいです。

2025年10月14日、韓国の公正取引委員会は、
『大韓製粉』
『CJ第一製糖』
『サジョ・ドンアワン』
『大善製粉』
『三養社』
『三和製粉』
『ハントップ』
――の主要製粉会社7社に調査官を派遣し、現場調査を実施したことが分かりました。公正取引委員会の関係者は「違法行為が確認されれば関連法に基づき厳正に措置する」と述べています。
何をやっているのかというと、原料である小麦粉の価格を談合などによって違法に釣り上げたのではないか?――を調べているのです。
ではパンの価格はどのように推移しているのかというと――と以下をご覧ください。

↑対前年同月比の「パン価格上昇率の推移」です。例の『国家情報資源管理院』の電算室火災によって『KOSIS』がいまだ止まっており、データを取得できませんので『YTN』の報道から引用します。
2024年11月時点ではパン価格は対前年比「+0.2%」。しかし、2025年03月に+6.3%まで上昇し、08月時点で「+6.5%」と高止まりしています。
一方で全体の消費者物価は「+1.7%」にとどまっていますので、パンが突出して値上がり、高止まりしているのが確認できます。
グラフ内に表示されている「138.61」というのは08月のパン価格指数で、「2020年=100」ですから、韓国のパンの価格は2020年と比較して約38.6%も上昇しているのです。
きっかけは李在明に「仕事してますよ」アピール
価格高騰は本当ですが、このような動きが強まったのは、2025年09月30日に韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんの鶴の一声によります。
こういうところは文政権にそっくりです。
以下が同日に大統領室が出したプレスリリースですが、該当部分を以下に引きます。
続いて、秋夕(チュソク)を控え「最近の物価動向および秋夕物価対策推進状況」について討議した。
『韓国銀行』、企画財政部、公正取引委員会、農林畜産食品部の順に発表が続き、国務委員らの討論が行われた。
李大統領は、全体的な物価水準の側面から、食料品価格が過度に上昇して庶民に大きな負担となっているとし、その構造的原因を分析し、対策を講じるよう指示しました。
また、農畜産物・加工食品・外食など「食」に関連する物価が過去5年間で25%上昇したと述べ、中長期的に見て寡占的な市場構造や非効率的な原材料価格決定構造など、構造的改善が必要だと強調しました。
李大統領は、
「わが国の食料品価格水準はOECD平均の1.5倍以上であり、特に砂糖・小麦粉・パンなどが30%以上上昇した」という公正取引委員会の報告に対し、国民の食生活に大きな負担となっていると述べました。
そして、他国に比べて不合理に高い価格について、流通構造の問題、制度悪用の問題などを根本的原因から綿密に分析し、制度改善などを通じて是正するよう指示しました。
秋夕の連休前に行われた国務会議の内容ですが、なぜプレスリリースに取り上げられているかというと、もちろん国民に対して「オレ、李在明(イ・ジェミョン)は仕事をしてますよ」――とアピールするためです。
生来のウソつき前科四犯の李在明(イ・ジェミョン)さんは、「仕事してます」アピールだけはやたらに巧いのです(そのくせ都合が悪くなると表に出てこなくなる)。
こういうところも文政権にそっくりです。
問題は、本当に「談合」など業界の勝手な思惑で小麦価格が上昇しパンの価格が上がったのか?――です。
左派・進歩系人士というのは「大企業が大嫌い」ですので、合理的な説明ができる「値上げ」を「国民を苦しめる悪いやつらの所業」と断罪して「吊るす」可能性があります。
公正取引委員会がどのような調査結果を出すのか、大変に注目されます。
(吉田ハンチング@dcp)







