韓国政府は毎年、世界的信用格付け会社『Moody’s(ムーディーズ)』『Fitch(フィッチ)』『S&P』と交渉を行っています。これは信用格付が落ちることを懸念しているためです。
信用格付けが落ちると資金調達のコストが上がります。
具体的にいえば、お金を借りる際の金利が上がってしまいます。これは企業も同じで、社債やCPを発行する際の金利が上がります。
現在、『韓国銀行』は基準金利を上げる方向で動いています。これも企業の調達金利を上げます。基準金利に何%上乗せするかで貸し出しの利率が決まるからです。
ここまでが背景です。
韓国の信用格付け会社『NICE評価情報』が気になるデータを出しています。
2022年第1四半期で信用格付けが落ちた企業が「4社」となっています。2021年第1四半期には「0」だったのですが……。
韓国通貨危機の2009年第1四半期には「5社」、コロナ禍が顕在化した2020年第1四半期には「6社」だったので、これを見るがけでも韓国企業の状況が悪くなっていることが分かります。
韓国企業にとっては、ただでさえ基準金利が上がる局面だというのに、信用格付まで落とされると、さらに資金調達コストが上がるじゃないか――という状況なのです。
不気味にじわじわと、そして確実に状況は悪化しているのです。
(吉田ハンチング@dcp)