韓国『HD現代』の鄭基宣(チョン・ギソン)代表取締役社長が2023年01月04日開催された『CES 2023』で興味深い発言をしています。
『HD現代』はその名前のとおりホールディングカンパニーで、鄭基宣(チョン・ギソン)さんは『韓国造船海洋』の社長でもあります。
鄭基宣(チョン・ギソン)さんは、記者懇談会で「今年は収益性を高めるため受注を選別して、目標値を保守的に設定した」と述べました。
Money1でもしつこくご紹介しているとおり、韓国の造船Top企業はどこも赤字続きです。『大宇造船海洋』など大赤字が続いて改善せず、国策銀行『産業銀行』もついに面倒が見きれなくなって『ハンファ』グループに売却を決定しました。
この赤字続きは安値受注にあるものと見られています。廉価受注するので受注量だけは大きくなるのですが、さっぱり利益が出ないのです。
鄭社長の発言はその意味で注目できます。安値受注を認めたに等しく、「収益性を高めるため」と述べていますが、これまではそうじゃなかったのか――と突っ込みたいところです。
鄭社長は2023年の受注目標を「157億ドル」としました。
2023年受注目標額
『現代重工業』:94億ドル
『現代美浦造船』:37億ドル
『現代三湖重工業』:26億ドル
小計:157億ドル
『現代重工業』:94億ドル
『現代美浦造船』:37億ドル
『現代三湖重工業』:26億ドル
小計:157億ドル
しかし、これは非常に低い目標です。
2022年受注実績:239億5,000万ドル
2022年の実績と比較して34.5%も下げました。利益重視にシフトするという話ですが「えっ。今?」という感想は否めません。
(吉田ハンチング@dcp)