アルゼンチンの通貨安が全く止まりません。
対ドルチャート(ドル・アルゼンチンペソ)の直近日足チャートは以下のようになっています(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
上掲のとおり、毎日毎日コツコツとひたすらにアルゼンチンペソ安方向へと進行しています。日足のママで時間軸を引くと以下のようになります。
昭和歌謡で恐縮ですが「どうにも止まらない」です。
2023年だけで見ても、
01月26日23:45現在:1ドル=185.3150ペソ
ですから、日足わずか19本で4.3%も対ドルで安くなっています。
アルゼンチンの物価上昇率は94.8%で、資本規制も実施され、政策金利は驚くなかれ75.0%という高金利です。
↑アルゼンチンのインフレ率の推移。直近は「94.8%」
⇒データ出典:『TradingEconomics』
日本など4%で「どうしよう」なんて言っていますが、アルゼンチンは94.8%です。
↑アルゼンチンの政策金利の推移。直近は「75.0%」
⇒データ出典:『TradingEconomics』
「75.0%ってなんだ」と呆然とするような高金利です。「公式が闇金」の社会です。
『Reuters(ロイター)』など外信は、またぞろアルゼンチンにデフォルトが迫っているという観測を伝えています。この状況なのでデフォルトしても不思議はありません。
2022年のサッカーワールドカップはアルゼンチンが優勝し、国中が熱狂的に包まれましたが、それも無理もありません。経済が無茶苦茶でもうにっちもさっちもいかない中、アルゼンチンのナショナルチームは国民に夢と希望を与えることを成し遂げたのです。
そう考えると、アルゼンチンの優勝はまさに胸に迫るものがあります。なんとか経済を立て直してアルゼンチン国民の皆さんの憂いが晴れるといいのですが……。
(吉田ハンチング@dcp)