アメリカ合衆国メディア『CNN』が韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官に取材し、記事を出しました。
↑『CNN』が出した朴振(パク・ジン)韓国外相へのインタビュー記事/スクリーンショット
「Exclusive: North Korea a ‘clear and present danger,’ says South Korean Foreign Minister」(北朝鮮は「明確な現在の危険」と韓国外相が発言)というタイトルで、インタビューのメインは北朝鮮についてなのですが、朴振(パク・ジン)長官の発言の中に「台湾」への言及があるのです。
中国が台湾に侵攻すると……
以下に該当部分を引用してみます。
(前略)
朴氏はまた、韓国の安全保障上の課題は、台湾海峡を越えて南に千マイルを含む、朝鮮半島を超えて広がっていると述べた.朴氏は「台湾海峡の平和と安定は、朝鮮半島の平和と安定に不可欠であり、地域全体の安全と繁栄に不可欠だ」と述べた。
中国の与党である共産党は、何カ月もの間、台湾の自治島に圧力をかけてきました。
中国はこの島を支配したことはないが、自国の領土の一部と見なしており、中国の指導者である習近平は、中国本土との「再統一」における武力行使の可能性を排除することを繰り返し拒否している。
朴氏は、それが韓国に「直接的な影響」を与える可能性があると述べた。
「武力による一方的な現状変更には反対です。その意味で、台湾海峡で何かが起きた場合、朝鮮半島の平和と安定を維持しなければならない」と述べた。
⇒参照・引用元:『CNN』「Exclusive: North Korea a ‘clear and present danger,’ says South Korean Foreign Minister」
朴振(パク・ジン)長官は、中国が台湾を武力統一しようと試みることについて、つまりは台湾有事について、明確に「韓国の危機だ」と述べています。
また、「武力による一方的な現状変更には反対」と述べ、中国の習近平総書記が否定してない「台湾侵攻」について真っ向から否定したのです。
珍しく自由主義陣営国として真っ当な回答ですが、これを中国が見逃すはずはありません。
このインタビュー記事公開を受けて、中国外交部の定例ブリーフィングでこの件についての質問が出ました。報道官の回答はどうだったかといいますと……。
朝鮮半島の安定と平和のために「韓国は黙ってろ!」
以下をご覧ください。
Dragon TV(东方卫视):
報道によると、韓国の朴振(パク・ジン)外相が『CNN』とのインタビューで台湾に言及しました。朴外相は、台湾海峡の平和と安定は、朝鮮半島の平和と安定、地域全体の安全と繁栄にとって不可欠であると述べています。
また、韓国側は武力による一方的な現状変更に反対し、台湾海峡で事案が発生した場合、韓国側に直接的な影響を与えるため、韓国側は朝鮮半島の平和と安定を維持する必要がある、とも言った. 中国のコメントは?
毛寧:
台湾問題は中国の内政問題であり、他人が議論することはできません。韓国が朝鮮半島の平和と安定を維持したいのであれば、中国の主権と領土保全を尊重し、一つの中国の原則を遵守し、台湾問題を慎重に処理する必要があります。
まるで告げ口でもするかのように聞いていますが、質問者は『东方卫视』の記者なので、出来レースの可能性があります。中国が「言いたいこと」を言うために質問させたかもしれません。
毛寧報道官は、朴振(パク・ジン)長官の発言を逆手にとって「朝鮮半島の平和と安定を維持したいのであれば、中国の主権と領土保全を尊重し、一つの中国の原則を遵守せよ」とピシャリと返しました。
「中国が台湾に武力侵攻するから朝鮮半島の安定と平和が維持できない」のではなく、「韓国が中国の『一つの中国原則』を守らないなら、朝鮮半島の安定と平和は維持できない」と脅したのです。
簡単にいえば「黙れ」です。
自由主義陣営国として真っ当なことをいうと、韓国は中国から怒られることになるのです。今のところ舌戦で済んでいますが、THAAD事態のような中国の実報復があれば、韓国はキャインというかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)