『韓国銀行』が新たな統計データを公表することになりました。四半期ごとの債券発行残高です。
□韓国銀行は2023年第1四半期から資金循環統計の詳細項目で、詳細債券統計を次のように新規公表
①債券発行表(発行残高(名目、時価)、純発行額(時価))
②債券保有表(保有残額(時価)、純取得額(時価))
③債券発行・保有関係表(残高、時価)□詳細債権統計の過去時系列は2018年第1四半期から提供され、詳細な説明は添付ファイルを参照してください。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「詳細債券統計新規公表」
非常に興味深いデータですが、これによると、韓国の債券発行額と保有額は以下のようになります。
2023年第1四半期の詳細債券統計を集計した結果、四半期末基準で、居住者の債券発行残高(市場価格)は3,276.9兆ウォンで前期比98.8兆ウォン増加
o(発行主体別)
金融法人(48.2%)、一般政府(32.0%)、非金融法人(19.8%)の順に割合が高く、一般政府を中心に前期比増加2023年第1四半期末の債券保有残高は3,568.1兆ウォンで前期比110.5兆ウォン増加し、2023年第1四半期中の債券純取得額は43.0兆ウォン。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「詳細債券統計新規公表」
居住者(つまり韓国内)の債券発行残高が「3,276.9兆ウォン」で、債券保有残高が「3,568.1兆ウォン」ですから、「3,568.1兆ウォン – 3,276.9兆ウォン」で「291.2兆ウォン」は外国発行の債券を保有していることになります。
債券保有額の方が多いので、取り立てることのできる金額の方が多いのです。
※この場合の居住者の定義は「内国人と国内企業、国内に6カ月以上居住した外国人、国内に進出している外国企業などの国内外貨預金」です。
発行主体と保有主体の金額をまとめた表組が以下になります。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「詳細債券統計新規公表」
ご注目いただきたいのは「一般政府」発行の債券です。
一般政府の発行債券を誰が保有しているか、です。
非金融法人:4.7兆ウォン
金融法人:688.9兆ウォン
一般政府:152.8兆ウォン
家計および非営利:5.2兆ウォン
非居住者:198.2兆ウォン
小計:1,049.8兆ウォン
一般政府の債券発行額合計は「1,049.8兆ウォン」。このうち非居住者(外国人)は「198.2兆ウォン」、つまり18.9%を保有しています。
韓国がデフォルト騒動を起こすのは、外国への借金返済に行き詰まったときです。この数字は注目に値しますし、徐々にではありますが上昇してきています。
(吉田ハンチング@dcp)