定点観測です。
2023年12月05日、『韓国銀行』が「2023年11月時点の外貨準備高」と公表しました。以下をご覧ください。
2023年11月
外貨準備高:4,171億ドル(約61兆3,930億円)※
(前月比:+42億ドル)<<内訳>>
⇒Securities:3,721億ドル(約54兆7,694億円)
(証券類)
前月比:+21億ドル⇒Deposits:206億ドル(約3兆321億円)
(預金)
前月比:+17億ドル⇒SDRs:151億ドル(約2兆2,226億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:+3億ドル⇒IMF position:45億ドル(約6,624億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:+1億ドル⇒Gold:48億ドル(約7,065億円)
(金)
前月比:増減なし※円換算は2023年12月05日「1ドル=147.19円」のレートで算出
⇒参照・引用元:『韓国銀行』「Korea’s Official Foreign Reserves(As of the end of November 2023)」
当月の注目ポイントはSecurities(証券類)、現金たるDeposits(預金)共に増加している点です。
『韓国銀行』は今回の結果「+42億ドル」について以下のように説明しています。
◯「その他通貨建ての外貨資産」の米ドル換算額*および運用収益の増加が主な要因。
*11月中、米ドル化指数が約3.2%下落。⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2023年11月末の外国為替保有額」
直近17カ月の外貨準備高の推移を見ると以下のようになります。
2023年01月には「4,300億ドル」ありましたが、為替レートの防衛などに使ってドルを溶かしたこともあり、前月10月には「4,129億ドル」まで減少しました。
しかし、当月は増加して「4,171億ドル」まで戻しました。ドルウォンチャートを月足で見ると以下のようになります。
2023年11月は長い陰線になっており、ウォン高方向に進行しました。ウォン安が一服したのです。そのため、為替レートの防衛でドルを溶かさずに済んだと思われます。
その証拠に当月の『韓国銀行』の説明には①「為替市場のボラティリティーの緩和措置」また②「国民年金との為替スワップによる効果」といった文言がありません。
①②がなかったので、その分ドルが減らなかったと推測できます。
(吉田ハンチング@dcp)