2023年12月27日、韓国の防衛事業庁は、08日にアメリカ合衆国政府を通じて、FX第2事業でF-35Aを追加で20機購入する契約(L.O.A)を交わした――と公表しました。
※「L.O.A」は「Letter of Award」の略で、全ての条件に合意した後で交わされる。「発注が確定されたこと」を意味する文書です。
韓国の次期主力戦闘機の導入事業は、第1次事業(2019年から2022年まで)でF-35Aを40機を購入しました。
※以下の記事でもご紹介したとおり、うち1機はバードストライクで墜落。買った方が安いということで廃棄が決定しています。
この第2事業で韓国空軍に20機追加されます。
ちょっと嫌な予感がするのは、20機買うので1機おまけに付けてくれ――という話になっていないかという点です。
実は以前『Boeing(ボーイング)』がこのようなことを行っているのです。2006年にF-15Kが墜落事故を起こしたのですが、第2次導入事業では20機分のお金で21機を提供しています。『ボーイング』は公式に認めてはいないのですが、事故原因が自社側にあると認めて「仕方がないので1機無償提供した」――といううわさがあるのです。
バードストライクはどう考えても『Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)』の責任ではないので、そんなサービスをする必要はないのですが……韓国のことなのでゴネた可能性はあります。
ともあれ、追加で導入されるF-35Aは2027年から戦力化される予定、とのこと。
カン・ジュンヒ(空軍准将)防衛事業庁の航空機事業部長は「今回のF-X2次事業を通じて韓国型3軸体系の完成度を高めることができると期待しており、1次事業で導入されたF-35Aの性能改善のための事業も準備中だ」と明らかにしました。
(吉田ハンチング@dcp)