「また始まった」――という話です。
韓国の政府機関は何かというとプレスリリースに「◯大強国」と書きたがります。今度は「世界4大コンテンツ強国」です。
国民に希望を与えたいからそう書くのでしょうが、政府機関がそのような惹句を使うのはあまり褒められたものではありません。その「◯大」に入っていないから、書くのです。
自称「G8」などまさに典型例で、世界的に認められていませんし、影響力の大きな8つの国に入っていないからそう書くのです。先にご紹介した「30-50クラブ」※も同じです。
※「1人当たりの国民所得が3万ドル以上、人口が5,000万人以上」という意味。韓国が自称しています。
いずれも韓国の皆さんの頭の中にだけあるクラブです。
「世界コンテンツ4大強国」って何?
2024年01月31日、韓国の文化体育観光部が「世界コンテンツ4大強国跳躍の基礎、K-コンテンツファンド7,000億ウォン規模の造成」というプレスリリースを出しました。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください/スクリーンショット⇒参照・引用元:『韓国 文化体育観光部』公式サイト「世界コンテンツ4大強国跳躍の基礎、K-コンテンツファンド7,000億ウォン規模の造成」
これはは、7,000億ウォン規模の「K-コンテンツファンド」を組成して、世界コンテンツ4大強国に飛躍するぞ!という「おだ」です。
すれっからしの韓国ウォッチャーはこんな話に騙されたりしません。
韓国は何かというと「◯◯◯ファンド」「◯◯◯基金」を作るヘンな国で、威勢のいいのは立ち上げる前だけです。
数カ月後には忘れ去られ、次の大統領の時代になれば、ひっそりと消滅するのです。
残っていても、「効果がなかったじゃないか」「赤字になったじゃないか」などと非難され、誰かが吊るされます。
今回の文化体育観光部のプレスリリースが面白いのは、その「世界コンテンツ4大強国」というのがどの国なのか書いていないことです。自分(韓国)を入れて4大強国なので、残りは3カ国。
これは文化体育観光部にとっては自明の話で、
・アメリカ合衆国
・日本
・中国
です。実は文化体育観光部は、昨年、2023年02年23日にも同じような説明をしています。
韓国の輸出が不振なのでなんとかしろ――と政府機関に発破をかけた尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領に応えたもので、このときには「K-コンテンツ輸出戦略の説明」でした。
「コンテンツファンド・保証などの政策金融を1兆ウォンに拡大するなど、全面的な支援を通じ、合衆国、中国、日本に続く世界コンテンツ4大強国となること」が目標でした。
このとき韓国メディアは、この文化体育観光部の説明を「世界経済の低迷と不確実性で危機に陥った輸出戦線の救世主を自称した」と書きました。
韓国メディアから見ても「言ったぞ、おい」だったわけです。
昨年に続き、「合衆国、日本、中国、韓国が世界コンテンツ4大強国」などと言ったら、世界的な失笑を買うのではないか――と心配されるだけです。
欧州の皆さんは笑うやら、怒るやらするでしょう。
↑2024年11月21日、イギリス議会で演説を行う尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領。
読者の皆さまもご記憶かもしれませんが、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、イギリスを訪問した際に議会で演説を行う機会を与えられ、
「イギリスにビートルズ、クイーン、ハリーポッター、そしてデービッド・ベッカムの右足があるなら、
韓国にはBTS(防弾少年団)、BLACKPINK(ブラックピンク)、イカゲーム、そして孫興慜(ソン・フンミン)の右足がある」
と述べてイギリス議員の失笑を買いました。
韓国の皆さんがなぜここまで韓国産コンテンツに自信をお持ちなのか、恐らく世界的に全く理解されないですが、もう少し自分を客観視した方がよいのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)