定点観測です。韓国の関税庁が「2024年05月01~20日の輸出入状況」のデータを公表しました。
以下をご覧ください。
2024年05月01~20日
輸出:327億4,900万ドル(+1.5%)
輸入:330億5,300万ドル(-9.8%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-3億400万ドル2024年01月01日~05月20日累計
輸出:2,527億1,900万ドル(+8.5%)
輸入:2,424億8,800万ドル(-7.7%)
貿易収支(輸出 – 輸入):102億3,100万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 関税庁』公式サイト「2024年05月01~20日の輸出入状況」
05月単月で見ると、20日時点で「-3億400万ドル」と貿易収支は小さな赤字で済んでいます。この程度の赤字なら、末時点では確実に黒字になるでしょう。
通関ベースとはいえ、前年同期は「-43億7,300万ドル」だったのですから、はるかにマシになりました。
年初からここまで貿易収支を昨年と比較すると――。
2023年:-297億1,000万ドル
2024年:102億3,100万ドル
赤黒が反転して、天地で約400億ドルも好転したことになります。
主要輸出品目の状況を見てみましょう。05月01~20日の対前年同期比の増減は以下になります。
半導体:+45.5%
乗用車:-4.2%
石油製品:+1.9%
鉄鋼製品:-18.3%
船舶:+155.8%
自動車部品:-17.3%
無線通信機器:-9.0%
コンピュータ周辺機器:+24.8%
精密機器:-4.2%
家電製品:-0.2%
原油価格が上がっているので、中国とのダンピング合戦でさっぱりもうからない造船、コンピューター周辺機器以外は、半導体の「+45.5%」だけです。先にご紹介したとおり、韓国はまたしても半導体頼みになってきています。
韓国がなんとか回復したい対中国貿易がどうなっているかというと……。
↑黄色のマーカーでフォーカスしたのが対中国輸出、赤のマーカーが対中国輸入です。対中国貿易 2024年05月01~20日
輸出:68億3,300万ドル(+1.3%)
輸入:73億3,200万ドル(-8.3%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-4億9,900万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 関税庁』公式サイト「2024年05月01~20日の輸出入状況」
05月の20日間で、対中国貿易はほぼ5億ドルの赤字です。
全体の貿易赤字の額「-3億400万ドル」よりも、中国1カ国相手に掘る赤字額の方が大きいのです。
対中国貿易がかつてのように黒字に戻れば韓国もずいぶん助かるでしょう。しかし、残念ながらそうはならないのです。
(吉田ハンチング@dcp)