韓国は輸出1本で食べている国ですが、主力の輸出品目は製造業によるもので「サービス」については輸入が多いのです。
このことを嘆く記事が韓国メディア『中央日報』に出ました。まず、この記事から一部を引用します。
韓国の総輸出でサービスが占める割合は13.8%に過ぎず、10カ国のうち9位で最下位水準だということが分かった。
サービス業では、クラウドなどの情報技術(IT)サービス、CDなど知的財産権、フィンテックサービス、商品のメンテナンスサービス、旅行、貨物・旅客輸送、会計・法律サービスなどの付加価値が高い産業が相当部分含まれる。
⇒参照・引用元:『中央日報(日本語版)』「コロナの中で善戦?半導体以外は「停滞」…サービス輸出は最下位圏」(元記事は『韓国経済』)
この元『韓国経済』の記事は、韓国の経団連といわれる「全国経済人連合会」がまとめた「グローバル輸出大国の現状と示唆する点」というリポートが基になています(この興味深いリポートについては、また別記事で詳しくご紹介いたします)。
要は、
韓国は物品の輸出にばかり力を入れているが、それではいかん
サービスの輸出にも注力すべき
と嘆いているわけです。
この海外とのサービスの取引における収支は、「サービス収支」という項目で、「国際収支統計」に集計されています。
韓国の「サービス収支」は赤字!
面倒くさい人は飛ばしていただいても大丈夫ですが、国際収支統計とは海外との取引を記録したもの。それぞれの項目について黒字なのか赤字なのかが分かるようになっています(資産の増減・負債の増減)。
では、上記記事のいう「付加価値が高い産業が相当部分含まれる」サービス収支において、韓国の実績を見てみましょう。以下です。
ご覧のとおり、グラフはの線は全て「0」より下にあります。つまり、2019年01月~2020年06月だけ見ても、韓国はサービスの輸出入でずーっと赤字を続けているのです。
例えば、2019年単年だけで見ても年間「約230億ドル」の赤字なのです。
先に「知的財産権の使用料」についてご紹介したことがありますが、「サービス収支」の中にはこれも入っています。
驚くなかれ「知的財産権等使用収支」では韓国は40年間黒字になったことがありません。知的財産の使用料を海外に支払う方が多く、使用料をもらうことの方が少ないからです。
日本は「知的財産権等使用収支」が黒字ですが、これは私たちの先輩方が知的財産を営々と積み上げてきたからです。
それはともかく、韓国がサービスの輸出入で黒字を出すのが相当難しいことは上掲のグラフでお分かりいただけるのではないでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)