今になって、ようやく前文在寅政権への検察捜査が進展しています。
韓国最大野党『共に民主党』の党首、李在明(イ・ジェミョン)さんの、
・大統領選挙における虚偽事実の表明
・偽証教唆
の2件については、ようやく第一審の判決が出そうですが、核心である文在寅前大統領に対する包囲網はゆっくりと、まずは娘の文ダヘさん方面から締まってきています。
文在寅前大統領の娘・ダヘさん、およびダヘさんの夫(当時)に対して、特別な「利益」が提供されたのではないか――これが収賄に当たるのではないか――と検察が調査を進めているのです。
検察は、この採用が賄賂に該当する可能性があるとして、文前大統領夫妻の口座や関連金銭取引を調査しています。
すでに検察は家宅捜索を行い、関係書類を押収。口座を確認してお金の流れも把握していると見られます。
↑2024年10月18日、文ダヘさんはソウル市内で飲酒運転事故を起こし、警察に出頭しました。
野党『共に民主党』の議員は、政治捜査だなんのと批判の声を上げていますが、父親が大統領だというので、娘が特別な利益を得ていたのなら捜査されて当然です。
ところが、文ダヘさんは、検察による「2024年11月01日に出頭してください」という要請を拒否。代理人を出席させました。
本件はたとえ文ダヘさんが出頭しなくても捜査は進行します。「利益」を提供した側の李相稷(イ・サンジク)元議員への捜査も開始されているからです。
大統領とは「たかられる存在」である
韓国ではいまだに李氏朝鮮時代と同じく「宗族」による、「立身出世した者ヘの“たかり”」が発生します。
例えば、全斗煥(チョン・ドファン)大統領は、以下のように述懐しています。
彼ら(宗族の者)はにわかに(私が)大統領になるや、初めの驚きと誇りが、時がたち、周囲の誘惑がつづいて揺らぎはじめ、ついには色々な物議をかもすに至った。
幼時に故郷を離れ、なにしろ大家族だったので、名前や顔さえ知らない多くの親戚たちのなかで問題を起こす人たちに、「どうか自重してくれ」と何度もねんごろにお願いもし、取り締まりもした。
……多くの身内の者たちが刑事訴追を受けるほどに不正を犯し、国民の皆さまの怒りを買うようになったのは真に面目ないことだ。
⇒参照・引用元:『韓国日報』1988年11月24日付け記事
翻訳は古田博司先生、『朝鮮民族を読み解く』pp109-110
全斗煥(チョン・ドファン)大統領は私財を肥やしたとして、大統領退任後に遡及法によって訴追され監獄に送られましたが、その背後には、宗族の者による「たかり」も存在したのです。
例えば、いまだに「金大中(キム・デジュン)は清貧だった」などというウソを信じている人がいるかもしれませんが、とんでもない話です。
彼はアメリカ合衆国に(実質上)逃亡した過去がありますが、その間、一族郎党を食べさせ得ました。そのお金はいったいどこから出たのでしょうね。
文在寅前大統領の政治の師であり、同志でもあった盧武鉉(ノ・ムヒョン)さんは、結局、息子の収賄によって追い込まれ、自死することになりました。
今回の文ダヘさんとその夫についての疑惑も、これまでと全く同じ構図です。つまり、韓国の皆さんはいまだに李氏朝鮮時代の精神を生きているのです。
「オレには特恵があって当然だ」とタカリを行い、その一方で「特恵を受けた人間を許さない」と僻み、弾劾するのです。
全く度し難い社会です。
とてもではないですが、日本人にはついていけません。
(吉田ハンチング@dcp)