韓国「せめて韓悳洙首相を復職させないとトランプ大統領とは会談できない」

広告
おススメ記事

韓国では、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が罷免寸前となっています。

国会で弾劾訴追案が可決したので、憲法裁判所が弾劾訴追が合憲と判断すれば、その時点で尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは大統領から罷免されて「おしまい」です。


↑憲法裁判所で6人の判事が賛成すれば弾劾決定。尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは大統領職から罷免となります。

李在明(イ・ジェミョン)さん率いる『共に民主党』が国会の多数派を占め、次々と政府要人を弾劾訴追したため、韓国政府は機能不全に陥りました。

『共に民主党』は尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領を「内乱罪」と非難していますが、事実は逆です。

韓国を機能不全に追い込んだのは『共に民主党』であって、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領による非常戒厳宣布が原因ではありません。

ただし、何度もご紹介しているとおり、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が非常戒厳宣布を行ったことについては、「気持ちは分かります」が、もう少し、他に手はなかったか考えた方が良かったです。

それはともかく――2025年01月20日、アメリカ合衆国では第2期トランプ政権が始まりました。

しかし、韓国はいまだに首脳会談が行えていません。

理由は大統領が拘置所にいるからですが、加えてトランプ大統領が韓国からの要請に応えないからです。

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は憲法裁判所で審理を受けており、大統領代行となった韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理(首相に相当)もまた『共に民主党』の弾劾訴追可決によって職務停止に追い込まれました。


↑一番左が韓悳洙(ハン・ドクス)さん。尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領に続いて『共に民主党』によって職務停止に追い込まれました。その右が崔相穆(チェ・サンモク)さんで、現在の大統領代行です。

そのため現在は、三番手の崔相穆(チェ・サンモク)副首相兼企画財政部長官が「大統領代行」を務めています。

このような状況ですので、トランプ大統領が「代行の代行に会う意味があるのか?」と思うのも当然です。また、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が罷免されれば、その2カ月後には、次期大統領選挙が実施されるのですから。

「せめて韓悳洙が首相に戻れば……」は希望的観測過ぎないか!?

韓国メディア『朝鮮日報』が興味深い記事を出しています。

(前略)
ドナルド・トランプ米大統領が世界を相手に「関税戦争」を本格化させているが、韓国は無防備のまま「交渉のゴールデンタイム」を浪費する可能性が高まっている。

理由は、大統領と国務総理がともに職務停止となり、正常な外交が事実上不可能な状態にあるためである。

すでに日本はトランプ大統領と首脳会談を実施しているのに対し、崔相穆(チェ・サンモク)権限代行副総理は、トランプ大統領と電話会談すらできていない。

このため、「最低限、『権限代行総理』の体制は復元すべきだ」という指摘が出ている。

8年前の朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾の際には、黄教安(ファン・ギョアン)権限代行総理がトランプ大統領の就任からわずか10日で電話会談を行い、APEC首脳会議にも出席するなど、正常な外交を維持していた。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「トランプと通話もできない代行…ハン・ドクス首相早く復帰しなければ」

上掲のとおり、『朝鮮日報』の記事はせめて韓悳洙(ハン・ドクス)首相の弾劾訴追が違憲として(憲法裁判所が判断して)職務に復帰すれば――トランプ大統領との会談が可能だ――としています。

その理由は、朴槿恵(パク・クネ)大統領が弾劾訴追され罷免された際に、権限代行となった黄教安(ファン・ギョアン)さんにはトランプ大統領が電話会談を行ってくれたから――というのです。

2016年12月09日、憲法裁判所は朴槿恵(パク・クネ)大統領への弾劾訴を合憲と判断。即日朴槿恵(パク・クネ)さんは罷免され、翌10日から黄教安(ファン・ギョアン)首相が大統領権限代行となりました。今になってみれば、この罷免劇も相当な「雰囲気司法」でした。韓国は朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾・罷免から何も学ばなかったのです。まったく素晴らしい「K-民主主義」です。

韓悳洙(ハン・ドクス)さんの弾劾訴追についての審理は2025年02月10日からとされていますが、問題は――韓悳洙(ハン・ドクス)さんが首相に復帰したとしても、本当にトランプ大統領が電話会談を行ってくれるかどうか――です。

今回のトランプさんは以前にも増してアグレッシブです。韓国が政治的に安定するまで待ってくれそうにはありません。

そうこうしている間に、韓国を置いたままで「状況」は進展していくのです。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました