韓国『双竜自動車』のタイムリミットが近付いています。ソウル回生裁判所が手続きを開始するまでに与えられた期限は2021年02月28日。そこまでに新しい株主を見つけて、回生手続き申請を取り下げないといけません。
韓国メディア『ソウル経済』に、債権団の主力である国策銀行『産業銀行』が『双竜自動車』に労使に対して「これは最後のチャンス」と諭した(恐らく意味的には説教)という記事が出ました。大変に面白い内容ですのでご紹介します。
『産業銀行』の 李東杰(イ・ドンゴル)会長が『双竜自動車』の労使に対して、新たに資金を提供する条件として以下を提示しました。
・会社が黒字になるまでストライキは禁止
『ソウル経済』によれば、さっそく『双竜自動車』の労働組合は「このような提案に『労組嫌悪』と反対」しているとのこと。記事の一部を以下に引用します。
李東杰『産業銀行』会長は12日、オンラインで行われた新年記者懇談会で双竜車の「今回が最後のチャンス」とし「今回の機会を逃すと『双竜自動車』は再生することができず、誰もサポートしないことを労使は心に留めてくれることを望む」と述べた。
(中略)
『韓国GM』のような事態が繰り返されないよう、『双竜自動車』には最初から覚書を交わすということである。
李会長は「構造調整に入った企業で、正常化される前、黒字を出す前に毎年労使交渉とストが行なわれ、生産に支障を生じる自傷行為のようなケースを多く見てきた」
(後略)
李会長の述べていることは至極もっともです。しかし、労働組合がこの条件を飲んだとして、韓国内の債権団が新たに資金を提供したとしても、『マヒンドラ&マヒンドラ』が『産業銀行』の提案を了承しなければおしまいです。
↓にご紹介したとおり、『マヒンドラ&マヒンドラ』は『産業銀行』が提示している虫のいい話を一蹴していますので。
(吉田ハンチング@dcp)