アメリカ合衆国『CNN』の報道を皮切りに放射線漏れ疑惑を指摘されている中国の台山原子力発電所ですが、この件も少ないながら韓国でも報道されています。
2021年06月17日付けの『中央日報』の記事は、台山原発の件を紹介しながら、黄海を挟んだ韓国は中国の原発に注意すべきと述べています。
『中央日報』が懸念を表明するのも無理はないのです。韓国に近い中国の原発は以下の5カ所です。
①红沿河核电厂(紅沿河原子力発電所)
原子炉:6基(内2基建設中)/4基稼働
②石岛湾核电厂(石島湾原子力発電所)
原子炉:3基(3基建設中)/0基稼働
③海阳核电厂(海陽原子力発電所)
原子炉:2基/全基稼働
④田湾核电厂(田湾原子力発電所)
原子炉:6基(内1基建設中)/5基稼働
⑤秦山核电厂(秦山原子力発電所)
原子炉:7基/全基稼働
※秦山~第3の合計
⑤に隣接する方家山核电厂(方家山原子力発電所)
原子炉:2基/全基稼働
小計:26基/20基稼働
と、現在建設中のものも含めば韓国に近い原発は計26基。すでに商用運転を行っている稼働原発は20基を数えます。
『中央日報』では以下のように書いています。
(前略)
問題は、中国の原発が朝鮮半島に近い海岸沿いに集中的に存在するということである。『国家核安全局』によると、韓国と黄海に面している浜の海岸線をはじめと南に下がって、南シナ海の海岸線に至るまで計19カ所で稼動中の原子炉は49基ある。ここに13基現在追加建設中なのだ。
原発は冷却水取水を容易にするために、ほとんどのウォーターフロントに位置する。中国が原発を韓国と黄海をはじめとする海岸に並べて建てるのはそのためだ。
中国当局は、ほとんどの事故を最も低い「0評価」で、独自の判定してきた。
しかし、民間の監視がほとんどなく、行政の透明性が確保されていない社会主義統制システムで、このような判定がどれほど客観的かについて疑問を呈する声も出ている。
(後略)
⇒参照・引用元:『中央日報』「韓 서해 맞은편서 또 원전 사고···中 공포의 ‘원자로 49기’」
韓国に近いということは日本にも近いということです。日本は韓国のみならず、中国の原子力発電所が適切に稼働しているのか注視する必要があるでしょう。もちろん日本国内の原発にも注意しなければなりませんが。
⇒参照・引用元:『中国 国家核安全局』公式サイト
(吉田ハンチング@dcp)