そんなことをして何になるのだろうか、という話です。
2021年07月27日に大統領は以下のような指示を出しました。要は、「太陽光発電が有効であると見えるように計算せよ」という意味です。統計の方を取り繕えとも取れる指示で決して褒められたものではありません。
「太陽光エネルギーなどの再生可能エネルギーの割合を算定する際に、家庭用太陽光発電、小規模太陽光発電所など幾つかの太陽光発電設備で生産した電力が計量されず、実際の数字を正確に反映していない」
「現在の電力取引所でリアルタイムに計量されていない電力量を把握することは電力需給の管理だけでなく、NDC（国の温室効果ガス削減目標）を立てる際にも必ず必要である。そのため推定方法を用意してほしい」
⇒参照・引用元：『韓国 大統領府』公式サイト「대통령 지시사항 관련 박경미 대변인 서면브리핑 2021-07-27」
文大統領はクリーンエネルギー政策を推進し、太陽光・風力発電施設を増設してきましたが、電力不足に直面し、再生可能エネルギーが非力だと国民から指弾されることに耐えられないというわけです。
「脱原発」のスローガンを投げ捨て、慌てて原発を再稼働することになりましたので、このような指示を出すのも無理はありません。
太陽光発電施設の貢献度が3倍になった！
この大統領の指示に対して、有能な官僚は回答をまとめたようです。
2021年08月04日、産業通商資源部は、
という推算を発表しました。これまでは、
としていましたから、一気に貢献度が「3倍」になったわけです。
電力市場に参加していないものまで計算するの？という根本的な疑問は置くとしても、この数字も「最大電力使用時間：14：00～15：00」では、という話です。
14：00～15：00ならこうなると推測できる――という話なのです。しかも、曇っていたりなど天気が悪いときはこのようにうまくいきません。
このようにして太陽光発電の貢献度を上げたとしても何になるというのでしょうか。文大統領の対面を保つために行っているとしか思えないのではないでしょうか。
(吉田ハンチング＠ｄｃｐ)
