韓国のエネルギーインフラ政策が支離滅裂なことは何度もご紹介しているとおりです。
韓国政府は再生可能エネルギーの利用を実現不可能なほど増やして「2050年にカーボンニュートラルを達成する」という目標を立てています。
この再生可能エネルギーの発電効率は割に合うのかという話です。韓国メディア『韓国経済』によると、2021年09月20日、『国民の力』議員の以来で国会予算政策処が「発電原価基準エネルギー効率分析」という資料を出しました。
これによると、「再生可能エネルギー」「LNG」「有煙炭」「無煙炭」「原子力」で「1kWhを生産するのにかかるコスト」を比較してみると以下のようになった、とのこと。
⇒データ引用元:『毎日経済』「予算政策処『再生発電コスト急増…原子力の5倍』」
太陽光・風力の再生可能エネルギーは「1kWh」を生産するのに「264.6ウォン」(約24.34円)かかり、これら比較の中で最も高くつきます。
再生可能エネルギーの電気生産コスト
LNGの約2.1倍
無煙炭の約2.2倍
有煙炭の約3.2倍
原子力の約4.9倍
LNGの約2.1倍
無煙炭の約2.2倍
有煙炭の約3.2倍
原子力の約4.9倍
目的がカーボンニュートラルなので「このコスト高も許容する」という方針なのかもしれませんが、しかし、「高コストの電力生産を許容する」という国民的なコンセンサスは特に得ていません。
韓国の電気料金は安いといわれますが、これは国がその分を補てんしており、経済的合理性のある料金を徴収していないだけです(鉄道料金も同じ)。つまるところ、国民の血税で補っているだけです。
再生可能エネルギーに発電の主力をシフトしていくということは、国民の血税による負担がいや増すのを意味しています。
韓国民は、「脱原発」「再生可能エネルギーの促進」を公約にした文在寅さんを選んだかもしれませんが、原子力の5倍もコストのかかるのを知っていたでしょうか。
日本はもって他山の石とすべきです。
(吉田ハンチング@dcp)