小ネタですが興味深い話ですのでご紹介します。
韓国の新大統領となった尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは公約で「これまでの大統領のように青瓦台では執務を行わない」とし、一部では物議を醸しましたが、これを貫徹。
大統領執務室は、非常事態に対処するためのシチュエーションルームを持つソウル龍山(ヨンサン)の国防部庁舎に設けられることになりました。
青瓦台は使われなくなったのですが、困ったのは「大統領府」「大統領室」の呼称です。これまでは「青瓦台」が「大統領府」の呼称でしたが、これを変えなければならなくなりました。
「大統領室名委員会」(委員長クォン・ヨンギャル)が大統領執務室の新たな名称を決定することとなり、04月15日から1カ月の間、名称を公募しました。
2022年06月03日、「大統領室名委員会」は応募総数約3万件の仲から「候補を5つに絞った」というプレスリリースを出しました(以下)。
候補は以下の5つです。
②国民庁舎(聴思)
③民音庁舎
④正しいヌリ(世界)
⑤梨泰院路22(イテウォン22)
いささか理念先行な名称が並びました。②の「国民庁舎」は、庁舎に「国民の声をよき聴き、思う」の意味を込めたものです。「民音」も国民の声を聞くという意味しています。
⑤のイテウォン22は執務室のある道路の名称をから取っています。イギリスの首相官邸のある「ダウニング街10番地」みたいなものです。
また「22」は2022年から新たな大統領執務室が始まるという意味も込めているそうです。
政治理念が入り込むのは後々面倒なことになりそうですので、それなら「イテウォン」と場所の名称だけで呼べばよさそうなものですが……。
最終的には、5つの候補に対する国民選好度調査(06月03~09日)の結果と審査委員の配点をそれぞれ70対30の割合で合算して選定されるとのこと。
さてどれになりますか。ご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)