2023年03月06日、中国の国家外貨管理局から2023年02月時点での外貨準備が公表されました。以下をご覧ください。
外汇储备……3兆3,331.53億ドル
(Foreign currency reserves)
対前月比:-513.09億ドル基金组织储备头寸……108.22億ドル
(IMF reserve position)
対前月比:-1.60億ドル特别提款权……516.22億ドル
(SDRs)
対前月比:-3.49億ドル黄金……1,202.83億ドル
(Gold)
対前月比:-50.00億ドル其他储备资产……0.32億ドル
(Other reserve assets)
対前月比:+2.36億ドル計:3兆3,159.12億ドル
対前月比:-565.82億ドルデータ出典:『中国 国家外貨管理局』公式サイト
2023年01月早々に「外汇储备」が一気に「567.71億ドル」増えたかと思いきや、02月は「513.09億ドル」も急減しました。
2022年01月からここまでの「外汇储备」の推移は以下になります。
当月の注目は「金の保有量」(重量)が増加している点です。
2022年の10月までは、中国の金保有量は「6,264万トロイオンス」でした。
それが、
2022年12月:6,464万トロイオンス
01月:6,512万トロイオンス
02月:6,592万トロイオンス
と4カ月連続で増加しています(2023年に入ってからは2カ月連続)。
「1トロイオンス = 31.1034768グラム」ですから、2023年02月時点での保有量「6,592万トロイオンス」は「約2,050.3トン」になります。
02月は前月より「+80万トロイオンス」です。これは「約24.9トン」です。
中国はなぜ金の保有量を増やしているのでしょうか?
上掲のように「外汇储备」は激減しています。金価格が下落しているため当月02月は「金の保有額」は減少していますが、量は増えているのです。
これは、アメリカ合衆国公債の保有額を減少させ続けているのと恐らく同じ理由、「米中対立の激化によるポートフォリオの組み直し」ではないでしょうか。
↑中国は2022年の1年間で合衆国公債を「約1,667億ドル」も売却した
合衆国と対立が決定的なので、「(ロシアのように)外貨準備を凍結されても困らないようにしている(その最中なのだ)」というのは、うがち過ぎでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)