経済をどうやって回すのかは、国それぞれの手管がありますが、外国人投資家からそっぽを向かれてはいけません。外国からの投資、資金投下は、経済を発展させるための種銭になりますので重要です。
また、外国人投資家がこれまで投資した資金を急速に回収しだすと国が傾きます。
2023年03月10日、『韓国銀行』は「2023年02月 国際金融・外国為替市場動向」が公表されました。この中に外国人投資家の資金動向があります。毎度おなじみですが、当月はけっこう興味深い結果となっています。
以下をご覧ください。
2023年02月
株式:7.0億ドル
債券:-5.2億ドル
小計:1.8億ドル2023年通期
株式:56.5億ドル
債券:-58.2億ドル
小計:-1.6億ドル
ここで示されている金額は「買収金額 – 売却金額」で、純買収金額(買い越し)です。
つまり、プラスであれば、韓国市場にその分お金が投じられ、マイナスであればその分のお金が韓国市場から抜けたことになります。
2023年02月、株式市場には7.0億ドルが投じられ、債券市場からは5.2億ドルが抜け、韓国証券市場には計1.8億ドルが入りました。
ご注目いただきたいのは非常に「小場」になっていることです。
株式・債券を足したSecurities(証券類)の資金流入額は、以下のように推移しています。
2022年10・11月は27億ドル台の資金流入があったのに、12月には「24.2億ドルの資金流出」。2023年に入って一桁億ドルの規模となっています。
外国人投資家が韓国市場への資金投入を忌避しているのです。
外国人投資家による資金流出が目立つのは債券市場で、以下のように3カ月連続の資金流出です。
2023年01・02月合計で「-58.2億ドル」ですから、たった2カ月で約60億ドルの資金を抜きました。
2021年には、外国人投資家は韓国債券に「561.5億ドル」も資金投入したのですが、それを抜きにかかっています。
韓国経済が危うくなっていますので、外国人投資家の資金動向は注視する必要があります。
(吉田ハンチング@dcp)