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「韓国の外貨準備高」4,261億ドル。現金が減った「-26億ドル」

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2023年04月05日、『韓国銀行』が「2023年03月時点での外貨準備高」を公表しました。今回はあまり面白い内容ではありませんが、定点観測ですのでご紹介します。

2023年03月
外貨準備高:4,261億ドル(約56兆1,259億円)
(前月比:+8億ドル)

<<内訳>>
⇒Securities:3,776億ドル(約49兆7,375億円)
(証券類)
前月比:+31億ドル

⇒Deposits:241億ドル(約3兆1,745億円)
(預金)
前月比:-26億ドル

⇒SDRs:148億ドル(約1兆9,495億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:増減なし

⇒IMF position:47億ドル(約6,191億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:+3億ドル

⇒Gold:48億ドル(約6,322億円)
(金)
前月比:増減なし

※円換算は2023年04月05日「1ドル=131.72円」のレートで算出
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「Korea’s Official Foreign Reserves(As of the end of March 2023)」

直近13カ月の外貨準備高の推移を見ると以下のようになります。

ウォン安阻止でドルを溶かすことはなくなったため、徐々に戻して小康状態となっています。前月末から8億ドル増えました。

しかしながら、貿易収支が赤字しているので経常収支が赤字方向で、外貨を積むことが難しくなっています。外貨の足らない分を外国からの融資でまかなうようになると韓国は危ないのです。

当月の見どころは、現金たるDeposits(預金)が26億ドル減ったことです。Deposits(預金)の推移を見ると以下のようになります。

2021年01月からのDeposits(預金)の推移では、最もDeposits(預金)が多かったのは、2023年01月の342億ドル。ここから2カ月連続で減らして、03月は「241億ドル」まで落ちました。

Securities(証券類)は31億ドル増えていますので、Deposits(預金)ではなくSecurities(証券類)で資産を持つことにしたようです。

今回の外貨準備高の増加について『韓国銀行』は以下のように説明しています。

ㅇ미달러화 약세*에 따라 유로화 등 기타통화 외화자산의 미달러 환산액이 증가한 데 주로 기인
* 3월중 미달러화 지수가 약 2.4% 하락

ㅇ米ドル安*に伴い、「ユーロなどその他の通貨の外貨資産」のドル換算額が増加したことに主に起因

*03月中、ドル指数は約2.4%下落。

確かに、ドルは一時期から比較すると弱まりました。そのおかげでドル以外の外貨資産の価値が、ドル換算したときに上昇するのは分かります。ただ、『韓国銀行』の公表は時価計算していないはずなので、どこまでアテになるのかは正直、分かりません。

中国ですら行っている(らしい)というのに、なぜ時価計算しないかというと、「『韓国銀行』の収支と外貨準備高に急激な変動を生じさせる」からです(以下の記事を参照してください)。

『韓国銀行』が10年間「為替損益」を計上せず!「当行の収支と外貨準備高に急激な変動を生じさせる」
『韓国銀行』について大きな疑念が起こりました。『韓国銀行』は過去10年間、独自の会計基準によって為替の変動による損益を損益として計上していなかった、というのです。本件を報じた韓国メディア『毎日経済』の記事から以下に引用します。『韓国銀行』が...

韓国の外貨準備高を見るときには、時価計算していないので本当に公表している金額分あるのかは、疑問を持っていなければなりません。

(柏ケミカル@dcp)

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