アメリカ合衆国の情報機関が韓国大統領室に対する情報収集活動を行っていた――とリークされ、左派・進歩系の皆さんがここぞとばかりに「反米・反尹錫悦(ユン・ソギョル)政権」の大声を出しています。
先にご紹介したとおり、合衆国情報機関の活動など今さら驚くような話ではないのですが、とりあえず韓国政府は、キム・テヒョ国家安保室第1次長を合衆国に派遣。米韓での話し合いがもたれました。
2023年04月15日にキム第1次官が帰国したのですが、彼の発言に合わせて韓国メディア『毎日経済』が面白い記事を上げています。まず、キム第1次官の発言は以下のようなものでした。
「ファイブアイズという英語圏の国家情報同盟がある。
私たちは、それよりもたぶんもっと深いサイバー情報を共有している朝鮮半島での米韓情報同盟だ。
この情報同盟をさらに強固にし、米韓情報同盟にどのようなパートナーを追加招待するか議論が行われるだろう」
合衆国がどんなふうにキム第1次官をまるめこんだのか分かりませんが、「ファイブアイズよりもずっと深いレベルで情報を共有するのが米韓同盟だ」という認識を披露しました。
もし、具体的な事例を示さず合衆国がこのような話をキム第1次官に述べたのだとすれば、リップサービスではないのかとも思われますが、ともかくファイブアイズよりも強固な同盟だそうです。
また、この深い情報を共有する米韓同盟にパートナーを追加招待する議論が行われるとしました。嫌な予感が日本を襲いますが、案の定、『毎日経済』が以下のように書いています。
(前略)
従来はファイブアイズに韓国などの国が含まれるのではないかという話があったが、英語圏以外の非英語圏のサイバー情報同盟が新たに発足する可能性を排除しなかった。(中略)
また、日米韓版「ファイブアイズ」が発足する場合、既存の情報共有と収集に加え、北朝鮮に焦点を合わせた情報協力も可能になるため、より緊密な協力が可能になると政府高官は予想している。
(後略)
「ファイブアイズに韓国が入るのではないか」という自信もすごいですが、日米韓の情報共有についての期待が高まっているのには恐れ入ります。
あのレーダー照射事件についても、いまだに「オレはやってない」と言い張っていますし、そのような国とどうして深いレベルでの情報共有など可能でしょうか。
また、中国から「日米韓の軍事同盟を結ぶかのような動きは認めない」といわれているのをすっかり忘れたのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)