お金がない韓国政府で傑作な事態となっています。
お金もないというのに第4次災害支援金、第5次支援金(コロナ慰労金という話もあり)を早く給付せよと文在寅大統領が声を出しており、そのためお金をひねり出さないといけないのです。
「財政ファイナンス」を中央銀行に強要する愚
政府与党議員からは、「赤字国債で賄(まかな)ってお金を給付しよう」ならまだしも、
という声が上がっています。
つまり、はっきり「財政ファイナンス」を強要しているわけです。
「財政ファイナンス」とは?
「財政ファイナンス」というのは、政府の発行する国債を中央銀行が直接引き受けることで、これは厳に戒められています。
これを許すと財政規律が緩み、悪性のインフレが発生して国が破綻することにもつながりかねないからです。
先進国はどこも「中央銀行による直接引き受け」を禁じています。日本でも以下のように法律で禁止されています。
ただし、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。
⇒参照・引用元:『E-GOV』「財政法 抄」
『韓国銀行』もさすがに抵抗!
そもそも国会議員が「財政ファイナンス」を中央銀行にはっきり要求すること自体が「大丈夫なのか」という話なのです。
さすがに『韓国銀行』も「バカじゃないの」と思ったらしく、李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が反論しています。
韓国メディア『毎日経済』の2021年02月23日付けの記事から、李総裁の発言を以下に引用します。
(前略)
「(韓国銀行が発行市場から直接国債を買収すると)財政ファイナンスの議論を引き起こし、財政の健全性への懸念、中央銀行の信頼毀損と対外信頼度に否定的な影響を与えるされて望ましくない」「他の主要国は、中央銀行の国債(直接)引き受けを法律で禁止しており、韓国も1995年以降、直接引き受けを行った事例がない」
(後略)
李総裁の発言は極めて常識的で原則からぶれてはいません。
韓国与党議員の「財政ファイナンスを行え」という常識外れの突き上げがどうなるのかご期待ください。平気でこういう発言ができるというのは、恐らく「恥ずかしい話だ」という認識がないのだと思われます。
先進国で(一応)「禁じ手」とされている「財政ファイナンス」を行えば「韓国はどれだけお金に困ってるんだよ」と思われるに決まっています。
もし実行されたら、少なくとも『韓国銀行』は規律を守れない信用できない中央銀行であると見なされるでしょう。また、韓国の財政の健全性に対して大きな「?」が海外から寄せられることになります。
(吉田ハンチング@dcp)