韓国の政府負債が2022年に1,000兆ウォンを超えて、対GDP比率が「54.3%」※に達しました。
※ただしこれは「D2」
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、全文在寅大統領および政権の尻拭いばかりやらされているのですが、韓国ネットの一部では「大統領が変わったとたんにこれだ」「大統領の選択を間違えた」などという、まるで尹さんのせいだといわんばかりの言説が散見されます。
尹大統領からすれば「絶対オレのせいじゃないだろ!」と叫びたいところでしょう。
このような気持ちを抑え兼ねたのか、2023年04月18日に開催された国務会議で面白い発言をしてしまいました。第20代大統領室が公表したプレスリリースから一部を以下に引用します。
第16回閣議を開会いたします。
2022年度の政府決算の結果、国家債務が初めて1,000兆ウォンを超えました。
政府樹立以来70年間に蓄積された国家債務が約600兆ウォンでしたが、前政権でなんと400兆ウォンが追加されました。
国債に対する利息だけでも今年25兆ウォンを含め、今後4年間で100兆ウォンを超えます。
国家債務の増加による負担は、そのまま未来世代が背負うことになります。
放漫な支出で耐えられない痛みを未来世代に押し付けるのは、未来世代に対する搾取です。
財政健全性の強化は、韓国社会の持続可能性と未来世代のために必ず行わなければなりません。
(後略)
国務会議を始めます、の次がいきなり負債1,000兆ウォン超えの話です。
なんといってもご注目いただきたいのは「政府樹立以来70年間に蓄積された国家債務が約600兆ウォンでしたが、前政権でなんと400兆ウォンが追加されました」です。
政府作って70年で600兆ウォンだったのに、前の大統領、文在寅のアンポンタンは5年で400兆ウォンも積みやがった!――です。
「利息だけで、今後4年間で100兆ウォンを払わないといけない」という嘆きは、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の魂の叫びかもしれません。
もちろん、叫んだからといってどうなるわけでもないので、淡々と対処するしかないのですが。
もう何度だっていいますが、市場が「ダメだこりゃ」と判断するまで(デフォルト騒動が起こるまで)国債を積み上げる文在寅スタイルを貫くのも一つの手です。MMT的には、とてもいい実験になるはずですので。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領はだんだん悲壮な感じになってきました。
(吉田ハンチング@dcp)