2023年04月17日、日本でG7外相会議が開催されました。この会議で中国を名指しして批判する声明が出たのですが、これに対して中国外交部が怒りのお言葉を出しています。
毎度おなじみの記者定例ブリーフィングですが、以下をご覧ください。一種の悲鳴にも聞こえます。
『NHK』記者:
日本で開幕したG7外相会議では、武力を背景に一方的に現状を変えようとする中国に反対し、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認しました。これに対して、中国はどのようなコメントをしますか。汪文斌:
世界には一つの中国しかなく、台湾は中国の領土の不可分の一部であり、中華人民共和国政府は中国全体を代表する唯一の合法的な政府であり、これは一つの中国原則の核心的本質であり、台湾海峡の平和と安定を保つための鍵です。関係国は、台湾問題は中国の内政問題であり、いかなる外部干渉も許さないことを認識すべきです。
台湾海峡の両岸はまだ統一されていないが、大陸と台湾は同じ中国に属し、台湾は中国の領土の一部であり、中国の国家主権と領土保全は決して分割されておらず、これが台湾海峡の真の現状です。
台湾の中国への返還は第2世界大戦後の国際秩序にとって重要であり、「一つの中国」主義の堅持は戦後の国際秩序を保護することになります。
台湾海峡の状況を本当に心配しているのであれば、まず台湾海峡の緊張の根本原因がどこにあるのかを突き詰めるべきです。
台湾の「台湾独立」派が、外部勢力の共謀と支援を得て、あらゆる手段で分離独立活動を進めていることは、事実として繰り返し明らかにされており、それこそが台湾海峡の現状を損ない、台湾海峡の緊張の根源となっています。
台湾海峡の安定と地域の平和と平穏を維持するためには、一つの中国の原則を明確に堅持し、「台湾独立」の分離独立活動に反対する必要があります。
一つの中国とリップサービスをしながら、行動では 「台湾独立”の分離独立活動に目をつぶり、明示的にも暗黙的にも容認・支持し、さらには 「台湾独立」に反対する中国を「台湾海峡の現状を変える」と表現しています。
「一つの中国」の実践というより、「一つの中国」からの離脱であり、台湾海峡の平和と安定を維持するのではなく、むしろ損なう無責任な行為です。
「一つの中国原則を守る」と言うが、ただのリップサービスじゃないか!という汪文斌さんの言葉は傑作です。
アメリカ合衆国にしても、日本にしても「あら、バレてら」「ちぇっ、気付いたか」というところでしょう。
「よしよし、一つの中国だからねえ」はもう通用しないかもしれません。もちろん、どの国もまだ言い続けるでしょうが。
「おめーらは、中国が台湾独立に反対することを『現状変更』と言ってるじゃねーか」というのは、まさにそのとおりで笑う他ありません。
そうなのです。中国共産党が独裁を行っているおっかしな資本主義(?)の中華人民共和国と、きちんと自由民主主義の手続きに従って総統を選び、市場経済がある中華民国(台湾)を「一つの中国」と呼ぶことがおかしいのです。
「中華民国は1個の独立した国だ」と認めないからおかしなことになっています。ウクライナ戦争がいつ終わるか分かりませんが、二正面作戦をやらずに済む目処がたったら、自由主義陣営国家は台湾を独立国と承認するべきです。
(吉田ハンチング@dcp)