2023年08月27日(日)、中国当局は(日曜日だというのに)株式市場のテコ入れのため、株式取引にかかる印紙税を半額にすると発表しました。
中国の証券監督機関である『中国証券監督管理委員会』(CSRC)は、また「投資家の信頼を高めるためのパッケージ政策手段」として、信用融資と証券貸付業務の規則を改定。
『CSRC』は「投資家が証券を購入する際の最低証拠金(委託金)比率を100%から80%に引き下げる」としました(09月08日から施行)。
この発表によって、中国共産党の御用新聞『Global Times』は、「資本市場の回復を引き起こし、世界的な景気低迷の中で、市場の信頼感と世界第2位の経済を即座に押し上げる」と書いたのですが――。
では、28日(月)からの株式市場はどのように推移したでしょうか?
以下をご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:以下同/日足/2023年09月07日17:30現在)。
まずは上海総合です。
日曜日の発表を受け、28日(月)はどんと上げて始まりましたが、ずんずん下げて長い陰線となりました。08月29日から09月07日までのプライスアクションは低迷しています。
当局発表前、25日の終値が「3,064.07」で、07日の終値が「3,122.38」ですので、約1.9%の上昇です。
次にハンセンです。
↑ハンセンは2023年09月01日は「大型台風接近」のために休場となりました。
当局発表前、25日の終値が「17,956.38」で07日の終値が「1,8382.06」ですので、約1.3%の上昇です。
一応上昇はしていますが、「世界的な景気低迷の中で市場の信頼感と世界第2位の経済を即座に押し上げる」という豪語からは遠いようです。
もちろん、これから値が動くかはまだ分かりませんが、中国経済のファンダメンタルズが変わったわけでありません。
中国のような決算の数字が怪しいような国に、外資がお金を入れると思う方がおかしいでしょう。しかし、中国の商務部と外交部は「中国に投資する好機」などというプロパガンダを続けています。
(吉田ハンチング@dcp)