中国・李強首相が「窮屈な生活に耐えなければならない」それは誰のせい?

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耐え難きを耐え……」なんて言葉があります。これに類する言葉が、先日閉幕した中国『全国人民代表大会』(全人代)で述べられていたのをご存じでしょうか。

他ならぬ、最近オロオロしている李強首相の報告内です。

うんざりするほど長いので、恐らく日本マスコミの皆さんも全部読んでいないのでしょう。ちょくちょっく「えっ? 今なんて言った?」という箇所があって面白い文なのですが。

該当場所だけ以下に引用します。ご注目いただきたいのは、最後の部分です。

(前略)
積極的な財政政策は適度に強化され、質を向上させ、効率性を高めるべきである。

発展ニーズと財政の持続可能性を総合的に考慮し、財政政策の余地を活用して政策手段の組み合わせを最適化する。

赤字率は3%に調整され、赤字額は4兆600億元で、前年度当初予算より1,800億元増加することが提案されている。

今年の財政収入は引き続き成長を再開し、資金の移転と相まって、一般公共予算の支出規模は28.5兆元で、前年より1.1兆元増加すると予想される。

地方政府には3.9兆元の特別国債を手配することが提案されており、前年度より1000億元増加している。

強国建設と国家再生の過程における幾つかの重大プロジェクトの財政問題を計画的に解決するため、今年から数年連続で超長期特別国債を発行することが提案されており、特に重要な国家戦略の実施と重点分野の安全保障能力の構築のために、今年最初の発行額は1兆元である。

現在、多くの面で財政投資を増加させる必要があり、精力的に支出構造を最適化し、国家の主要な戦略的課題と基本的な生活金融の安全保障、一般的な支出の厳格な制御を強化する。

(中略)

厳格な財政規律を確立し、財務・会計監督を強化し、面子プロジェクトやイメージプロジェクトを厳しく禁止し、浪費を断固阻止する。

各レベルの政府は、窮屈な生活に慣れ、ギリギリの財源を本当に大切にし、有効に使うべきである。
(後略)

⇒参照・引用元:『中華人民強国中央人民政府』「政府工作报告——2024年3月5日在第十四届全国人民代表大会第二次会议上 国务院总理 李强」

お金をじゃぶじゃぶ投資することをやめて、効率を重視しろといっています。お金がないからです。

地方政府と経済が傾いていますので、地方にお金を(渋々)まくといっていますが、支出を絞れとも述べているのです。

「厳格な財政規律を確立し、財務・会計監督を強化し、面子プロジェクトやイメージプロジェクトを厳しく禁止し、浪費を断固阻止する」はまさに傑作で、「外面ばっかり気にした計画に、余計なお金を突っ込むんじゃねえぞ」です。

「各レベルの政府は、窮屈な生活に慣れ、ギリギリの財源を本当に大切にし、有効に使うべき……」は、まさに「耐え難きを耐え」「臥薪嘗胆」「欲しがりません勝つまでは」のたぐいです。

中国の首相が全人代で述べるくらい「お金がない」のです。でなければ「無駄遣いはやめましょう」などと言わないでしょう。

しかし、誰のせいで「窮屈な生活に耐えなければならない」ような状態になったのでしょうか?

(吉田ハンチング@dcp)

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