中国『恒大集団』は、どうしようもなくなっています(すでに事実上破綻していますが)。
現在、中国共産党政府は国民の不満を抑えるために、とにかく物件を完成させて購入した人に引き渡せとしています。先にご紹介したとおり、この動きは中国の統計にも現れています(以下の先記事を参照してください)。
ローンを組んでお金を支払ったのに物件が完成しなければ、ローンだけが残って購入者の怒りを買います。このような人が増加して暴動ともなれば、社会不安に向かいます。
中国共産党政府は社会騒乱を絶対に抑えねばならず、そのためにも『恒大集団』にも物件の完成・引き渡しを進めさせています。では、『恒大集団』はまだどのくらいの未完成物件を抱えているのでしょうか。
これは『恒大集団』が公表した財務データから推測することが可能です。保有しているのは993プロジェクト、1億6,200万平方メートルとなっています。
これを基に、中国語メディアでは未完成物件を「1戸当たり100平方メートルとして162万戸はまだ完成していないと推測できる」としているのです。
また、中国語メディアは『恒大集団』が中国各地で未完成のママで保有しているプロジェクトを数え上げています。以下がそのカウントです。
寧夏:8件
上海:8件
甘粛:14件
北京:15件
海南:15件
雲南:18件
天津:19件
吉林:21件
新疆:25件
陝西:25件
内モンゴル:27件
貴州:28件
黒竜江:29件
山西:35件
江西:37件
福建:41件
広西:45件
河南:49件
安徽:50件
etc.
中国各地のエバーグランドの腐った建物の数を公表した。50件以上の未完成物件プロジェクトを抱えている省をカウントすると以下のようになる――としています。
安徽省:50件
浙江省:58件
湖北省:59件
遼寧省:60件
湖南省:64件
山東省:67件
河北省:70件
重慶市:74件
※重慶市は中国に4つある直轄市の一つ。残り3つは北京市、上海市、天津市
四川省:85件
江蘇省:115件
広東省:157件
etc.
さすが「宇宙一の不動産ディベロッパー」と称するだけのことはある規模ですが、お金もないのに物件を完成させることができるのか?は疑問です。
実際に建築に当たる建設会社にしても、お金が支払われないのに造ることはできないでしょう。物件を入手して売却できるのならまだマシで、ローンだけ残った人はどうすればいいのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)