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中国外交部「いい機会なので説明しよう!」首脳会談を開催したいなら……

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2023年11月27日、中国の外交部が韓国『聯合ニュース』の質問に答えて、長々と意見を開陳しましたのでご紹介します。


↑朴振(パク・ジン)外相は満面の笑みですが、さあ笑っている場合でしょうか。

先に行われた日中韓首脳会談についての説明です。

『聯合ニュース』:
昨日、韓国で日中韓外相会談が行われた。中国外交部の報道発表によると「日中韓首脳会談の条件を整えることで合意した」という。報道官は「日中韓首脳会談の条件を整える」とはどういうことか説明していただけますか?

汪文斌:
昨日、第10回日中韓外相会談が韓国の釜山で開催された。

3カ国は「日中韓協力の今後10年の展望」に関する首脳のコンセンサスを実践することで一致し、日中韓首脳会談の条件を整え、関連する準備作業を強化することで合意した。

日中韓は、首脳会談が良好な成果を収めることができるよう、共に努力し、協力し、良好な雰囲気を作り出すべきである。

この機会に、今回の日中韓外相会談の関連情報を紹介したい。

11月26日、中国共産党中央委員会政治局委員の王毅外相は、韓国の釜山で開かれた第10回日中韓外相会談に、韓国の朴振(パク・ジン)外相、日本の上川陽子外相と共に出席した。

日中韓外相会談は4年ぶりの再会となる。

王毅外相は、日中韓協力が再編され再出発する今、私たちは初心・方向性を堅持、「日中韓協力の今後10年の展望」などの首脳合意を実践すべきだと述べた。

最も重要なことは、歴史と未来を直視する精神の下、互いの発展の道筋と核心的利益を尊重し続け、良好な関係を維持することであり、3カ国協力の包括的な再出発と未来への着実な前進のための強固な基礎を築くことである。

日中韓は、互恵とWin-Winの成果を提唱し、日中韓FTA交渉を早期に再開し、地域経済統合の勢いを維持することを堅持し、科学技術イノベーションを深化させ、生産・サプライチェーンの安定と円滑な流れを維持し、チェーンの最適化と高度化を堅持し、交流と協力を強化し、人的交流を拡大し、人々の交流を促進し、気候変動などの共通の課題に手を携えて取り組むことを堅持し、自主性、平等性、開放性、Win-Win、透明性、持続可能性の原則に従い、共同発展を推進し、より多くの「共同発展」プロジェクトを構築し続けることを堅持すべきである。

われわれは引き続き、自主性、平等性、開放性、Win-Win、透明性、持続可能性の原則に基づき、より多くの「日中韓 + X」協力プロジェクトを構築し、地域内外の共通かつ持続可能な発展を推進していく。

朴振(パク・ジン)氏と上川陽子氏は、日中韓協力の進展について前向きなコメントを発表し、日中韓3カ国は決して切り離すことのできない隣国であり、3カ国協力には大きな意義と可能性があると述べた。

新たな情勢に直面する中、3カ国は協力の初心を見直し、意思疎通と交流を強化し、様々な分野での協力を推進し、3カ国の国民により目に見える成果をもたらすべきである。

日中韓協力は北東アジアを超え、地域と世界の平和と繁栄に積極的な役割を果たすことができる。 われわれは、より多くの国と地域の利益のために、心を開いて「日中韓 + X」協力を積極的に推進したい。

現在、国際情勢は混乱し、世界経済は緩やかに回復しているため、地域と世界の国々が団結し、協力し、共通の発展を求める声はより強くなっている。

王毅外相は、中国、日本、韓国はアジア太平洋地域の重要な国として、アジア太平洋地域の平和的発展と地域の人々の利益に基づき、地域協力を深化させ、リスクと課題に共同で対処し、地域の平和と繁栄を維持すべきだと指摘した。

われわれは、東アジア協力の良き「指導者」となり、3カ国の協力をもって東アジア協力を推進し、開かれた地域主義を堅持し、イデオロギーに基づく線引きに反対し、地域協力の阻害に抵抗すべきである。

われわれは、地域の平和と安全を維持する「スタビライザー」として行動し、共通で包括的、協力的かつ持続可能な安全保障の概念を実践し、対話と協議、平和的手段を通じて相違や紛争を解決することを主張すべきである。

われわれは、ホットスポットの問題を解決するための「圧力軽減弁」として行動すべきである。

朝鮮半島で緊張が続くことは、いかなる当事者の利益にもならない。状況を冷却化し、対話再開に必要な条件を整え、そのために意味のある行動をとることが不可欠である。

王毅外相は、3カ国間の協力を軌道に乗せ、健全で安定した持続可能な発展を維持し、地域と世界の平和と繁栄に新たな貢献をするため、中国は、隣人を良き隣人、仲間として扱うという原則に基づき、韓国、日本と引き続き協力していくと強調した。

⇒参照・引用元:『中国 外交部』公式サイト「2023年11月27日外交部发言人汪文斌主持例行记者会」

『聯合ニュース』としては、実現見込みが薄くなった「日中韓首脳会談」について水を向けたつもりでしょうが、思わぬ中国外交部の長広舌を引き出しました。

言ってることは――日中韓首脳会談を実現したかったら(中国の望むような)発展の道筋と核心的利益を尊重しろ――です。

「お前が言うのか」という箇所が幾つもありますが、特に秀逸なのは「歴史と未来を直視する精神の下、互いの発展の道筋と核心的利益を尊重し続け、良好な関係を維持することであり、三カ国協力の包括的な再出発と未来への着実な前進のための強固な基礎を築くことである」です。

最も「歴史と未来を直視する精神」を持っていないのは、中国共産党ではないでしょうか。

イデオロギーに基づく線引きに反対し」は、アメリカ合衆国を代表とする自由主義陣営国との対立をいっているのでしょうが、イデオロギーの対立なので、中国共産党とは一緒にやっていけないのです。中国共産党がどれほど否定しようとも、これはイデオロギーの対立であって、だからこそ決して退くことができないし、退いてはならないのです。

新冷戦そのものです。

地域の平和と安全を維持する「スタビライザー」として行動は聞いて呆れます。「地域の平和と安全を乱している」のは中国自身です。韓国としては習近平総書記を引っ張りだして経済の安全を保証してほしいのでしょうが、だからこそ日本は韓国をアテにすべきではありません。

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は韓国にとって自由主義陣営国にとどまるための最後のチャンスですが、これが崩れて左派・進歩系政権が成立したとき、韓国は中国の懐に喜んで飛び込んでいくでしょう。李氏朝鮮時代の属国の一丁上がりです。

(吉田ハンチング@dcp)

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