韓国メディア『中央日報(日本語版)』にちょっと面白い話が出ています。
(前略)
それ以降、UAEは新しい防空体系を物色した。韓国は天弓を24時間稼働可能な防空体系にアップグレードできるとUAEに強調した。交渉は順調に進んだ。2020年9月15日まではだ。
この日、米国の仲介でUAEとイスラエルが修交するアブラハム合意が締結された。
その直後、UAEはイスラエル製防空体系の購買を検討した。
韓国は韓国はUAEに強く問いただした。
「修交したばかりイスラエルと特別戦略的パートナー関係の韓国のうちどちらを信頼するのか」と尋ねたという。
結局、UAEは韓国の天弓を最終的に選択した。
(後略)⇒参照・引用元:『中央日報(日本語版)』「『韓国を信頼できないのか』とUAEに問いただす…イスラエルを抑えた「天弓II」の顛末(2)」
イスラエルとサウジアラビアが握手をし、その直後にUAEが「イスラエル製の防空システムを購入できないか」と検討したので――一喝してやった――みたいな話になっています。
UAEからすれば、戦闘による能力証明(Combat Proven)が成されているイスラエル製の対空システムに興味が湧くのは当然のことでしょう。なにせ戦闘国家といわれるイスラエル製です。
比べて韓国製には実戦による能力証明がありません。これは幸いなことかもしれませんが、その兵器を販売するときにはマイナスになります。
実際、2022年には韓国で自慢の対空ミサイル「天弓」の発射に失敗しています。
「2022年誘導弾射撃大会」で発射した天弓の1発が飛行中爆発
(射撃統制レーダーとの交信が不安定※となり空中で爆発)
(天弓発射で失敗したのはこれが初)
――で、「握手したばかりのイスラエルを付き合いの長い韓国よりも信用するのか」と詰めよって契約を結んでというわけです。
「オレを信用できないのか?」ですから、「営業」のためかもしれませんが、脅しに近い話法です。『中央日報(日本語版)』はまるで自慢話のように書いていますが、決して褒められたことではないでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)