日本国内のインバウンド需要もコロナ前の水準に向かって回復を続けています。韓国から日本に旅行する方は激増しており、日本としては「毎度あり!」です。今回は、逆に「韓国の観光地」についてご紹介します。
日本人で「行ったことがある」という人は少ないかもしれませんが、「済州島」は韓国内でも有数の観光地として知られています。
↑済州島は韓国最大の島。温暖な気候で「韓国のハワイ」と呼ばれることも。
済州島は韓国の最南端に位置する火山島で、周囲は暖流である対馬海流が流れているので温暖な気候となっています。
韓国を代表する観光地なのですが、最近は韓国の皆さんからあまり人気がありません。「観光地なので高い」「ぼったくり価格」などの意見があり、高くつくのが忌避される原因のようです。
実際、韓国の旅行専門リサーチ機関『Consumer Insight』の調査結果も全くよろしくありません。2023年11月16日に以下のようなリポートを出しています。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。○今年(01~10月)3泊4日で旅行者1人当たり支出金額は、
国内旅行:33万9,000ウォン(約4万680円)
済州旅行:52万8,000ウォン(約6万3,360円)
円)
海外旅行:115万7,000ウォン(約13万8,840円)だった。
海外旅行の際、済州旅行の2.2倍のお金を使ったわけだ。
国内旅行地全体の平均は33万9,000ウォンだったので、国内旅行平均に比べて済州島は1.6倍、海外旅行は3.4倍かかったことになる。
済州島で1.6倍使うより、海外で3.4倍使う方がいいという、一見「不合理」に思える旅行計画が、多い人の共感を得ている現実がある。
(後略)
韓国の国内旅行が三泊四日で1人当たり33万9,000ウォン(約4万680円)というのが、まず安すぎやしないか?という話ですが、比較して済州島へ行くとその1.6倍かかる、と。確かに済州島に行くと高くつくようですね。
とことが、以前はそれでも済州島に旅行に出かける人は多かったのですが、ここ2~3年で人気は下落しているのです。実際、『Consumer Insight』のデータ(01~10月)によると、「2023年は、国内夏旅行の聖地として過去7年間1位を守ってきた済州は一気に4位まで後退」とのこと。釜山が初めて国内旅行地、満足度1位を獲得したそうです。
韓国内旅行と比較して、
済州旅行:1.6倍
海外旅行:2.2倍
の費用ですから、「それなら海外旅行に行くよ」――という人が増えているのではないか、とリポートは推測しています。
韓国は不景気で、Money1でもご紹介しているとおり、高インフレで実質賃金は減り続けています。実入りが悪いので、韓国の皆さんも「バカンス」に使うお金のコストパフォーマンスを例年以上に気にしているのではないでしょうか。
「1.6倍払って済州島に行くぐらいなら、2.2倍払って海外に行く!」という気持ちになるのは「コスパが悪い」と認識されているからでしょう。
紙面が汚い言葉で満ちるので引用しませんが、「済州島がいかにぼったくりな観光地であるか」を説明した投稿が非常に多くあります。『Consumer Insight』は、
「そのお金があれば海外へ行く」ではなく「半額でも済州には行かない」と理解すべき
――と大変厳しく結論づけています。韓国の皆さんも避けるのですから、日本人も行かないほうがいいかもしれませんね。
(吉田ハンチング@dcp)