2024年04月16日、韓国の企画財政部は「国債白書2023」を公表しました。一名「ホワイトペーパー」といわれますが、2023年の国債の発行状況を示したものです。
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「『国債白書2023』発行」
上掲のとおり、韓国政府が発行した公債(国債)の発行残高は2022年末時点で計「1,031.5兆ウォン」です。
面白いのは、発行している公債の満期の変化です。
2003年には満期「3年物」と「5年物」を足して「76.8%」だったのですが、2022年には10年以上の満期ものが「55.3%」に達しました。
上掲のとおり、満期までが長期のものになっており、これは資金調達を「償還までの時間が長くとれる長期債」にシフトしていることを意味します。
利払いを長くして元本償還を先延ばしにしているわけです。お金がないんだなあという話です。
「お金がない」という話は、満期償還の金額にも表れています。
企画財政部は2025年に政府が満期償還しなければならない金額を「101.7兆ウォン」と読んでいます。
2024年は「85.7兆ウォン」という読みですので、一気に18.7%も増えるのです。
まさに「なんだこりゃ(笑)」なのですが、なんといっても国の借金を積んだのは文在寅政権です。2021年にはコロナ禍に苦しむ経済を救うために「180.5兆ウォン」も国債を発行したのですから。
韓国政府の首は確実に締まっていく
――で、満期問題です。2024~2027年には満期償還を迎える金額は「332.2兆ウォン」と計算されています。
これは少し前までは考えられなかった大きな負担です。文在寅が就任した2017年には、「2024~2027年の満期償還額は115.2兆」という予測だったのです。
2023年の満期償還額「約86兆ウォン」ですから、2024~2027年の予測「332.2兆ウォン」と合わせて「418.2兆ウォン」。
2017年の文在寅政権下での予測の「約3.6倍」に増加しました。
税収が減少して、たたでさえヒーヒー言っているのに、国債満期の償還が増える、つまり借金の返済金額が上昇していくのですから、韓国政府の首は確実に締まるわけです(それだけ財政の自由裁量分も減少する)。
問題は「返せるのコレ?」です。
しかも、総選挙で選挙で勝っていい気になっている李在明(イ・ジェミョン)さんや曹国(チョ・グク)さんは、ばらまき政策を強く主張しています。
李在明(イ・ジェミョン)さんは「ベーシックインカム」を主張していた人ですし、曹国(チョ・グク)さんなどは、大企業の給与を下げて中小企業の給与を上げよう――などという妄想を語っています。
国債をどんどん発行して財源に充てるでしょう。つまり、韓国政府の借金はどんどん積む方向なのです。
さあ韓国政府の財政はどうなるでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)