韓国メディア『中央日報』が大変に興味深い記事を出しました。
2024年04月19日、日本文部科学省は、2025年度から中学生が使う教科書の検定で「未了」となっていたもの2点について、合格にしたと発表しました。これについて文句をつける記事です。
なぜ韓国紙が文句をつけているかというと、版元が『令和書籍』だからで、その内容が歴史を歪曲しているというのです。『中央日報』の大変に面白い記事から以下に一部を引用します。まず冒頭部分。
日本の文部科学省が19日、植民地支配と戦争を美化したとの批判を受ける右翼的な性向の教科書を通過させた。
この日、『令和書籍』の中等歴史教科書2冊が異例の「追加」合格で文部科学省の検定を通過し、来年度から学校の教科書として使用できるようになる。
日本の教科書は小・中・高単位ごとに4年に1回改訂されるが、ここ10年ほどで「加害の歴史」を希釈する修正主義的な記述が強まる傾向にある。実際、今回の『令和書籍』の検定合格で、日本の右翼史観を盛り込んだ歴史教科書は、10種中4種に増えた。
(後略)
日本の教科書は、「ここ10年ほどで『加害の歴史』を希釈する修正主義的な記述が強まる傾向にある」そうです。
どのような点を非難しているのでしょうか。以下をご覧ください。
(前略)
特に日帝強占期に関する記述で歪曲された表現が多かった。この教科書は「安全保障のために朝鮮半島の安定が必要だと考え、日本が主導して朝鮮の近代化を進めようとした」と植民地近代化論を展開し、「保護条約の締結において大韓帝国の高宗皇帝は、朝鮮が実力を身につけたときに条約を撤回するという意味を付け加えるよう要請し、伊藤博文が加筆し、皇帝が満足した」と記述した。
当時、大韓帝国が財政破綻状態だったため、日本が「無利子、無期限財政支援」をしたという点も強調した。
「多くの学校を開設し、日本語とともに当時使用頻度が減っていたハングル文字教育も行った」とし、条約締結の違法性は無視したまま「植民地優遇論」を掲げた。
(中略)
慰安婦問題も歪曲して記述した。
『令和書籍』は「再問題化する韓国の請求権」という文章で「日本軍が朝鮮女性を強制連行した事実はなく、報酬を受けて働いた」と主張した。従軍記者や従軍看護師のように「従軍」しただけで、強制性はなかったことを強調した。
その上で、慰安婦問題と関連し、1965年の日韓請求権協定で韓国が賠償請求を放棄したが、「韓国が請求権問題を再び問題にした」という論理を展開した。
慰安婦問題は、『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』を書いた吉田清治の「虚偽証言」を載せた誤報が日本メディアに報道され、再燃したものだという説明も付け加えた。
日本軍慰安婦問題について1993年、当時官房長官だった河野洋平がいわゆる「河野談話」を通じて強制動員を認め、謝罪した事実さえ否定したことになる。
(後略)
日本が朝鮮半島を併合したことにはなんら違法性はありません。きちんと「韓国併合ニ関スル条約」が結ばれています。朝鮮を併合したおかげで日本は重い財政負担を背負い込むことなりました。
また相変わらず「植民地近代化論」を敵視していますが、何を言おうが、日本によって朝鮮半島に近代が移植されたのは歴史的事実です。
併合までの朝鮮半島には古代国家があっただけで、近代の芽など何もありませんでした。なにせ国民のほとんどが奴隷であり、地域に縛りつけられ、貨幣経済は機能しておらず、緑もなくはげ山ばかりという見るも無惨な国だったのです。
どんな国だったのか、徳田克先生が著作『韓国の歴史教科書』の「はじめに」で実に的確にまとめていらっしゃいます。この列挙を以下に再度引いてみましょう。
併合前の朝鮮は――
・国王や王妃の贅沢三昧と売官汚職
・官吏の収奪と横領
・不正と拷問の巣窟の司法
・農民の自衛のための怠惰
・両班の農民支配と搾取
・働かず納税せず兵役につかない両班
・強固な身分差別と物としての奴婢
・農業と家内工業だけの産業
・金融機関の絶無と貨幣の紊乱
・儒学と漢文だけの書堂(貴族の書斎)での教育
・鉄道と港湾は無く
・人と牛馬しか通れない道路
・幼稚な商業
・電力・通信の絶無
・不衛生な生活環境と伝染病の流行
・悪臭と汚物と狭い道と家が密集したソウルや釜山
・草木が全て刈り取られた禿山
・迷信と巫女が頼りの病気治療
・風水地理説などの迷信の蔓延
・度重なる飢饉での餓死者の放置――など、絶望的で悲惨な状態の王朝であった。
⇒参照・引用元:『韓国の歴史教科書』著:徳田克,三省堂書店/創英社,2022年05月22日 初版発行,p.2
徳田克先生の記述は実に的確です。このような不毛な地が、日本が手を引く1945年までに――読み書きができ大学まで進学できる国民が出現し、街には百貨店があり、私有財産が認められ、近代法のある地域になった――のは、なぜでしょうか?
日本が不毛な地を引き受け、身銭を切って(ボンクラ李氏朝鮮の借金まで背負って)近代の移植に務めたからです。
にもかかわらず、日本が果たした役割を一切認めたくないので、朝鮮人は日本が朝鮮半島に近代を移植したという「植民地近代化論」を否定するのです。こういう態度こそを、事実を認めない歴史修正主義というべきです。
「朝鮮人ほど朝鮮半島の歴史を知らない」――これはある大学の史学の教授から聞いた言葉ですが、全くそのとおりです。「この知らない」の中には「自分たちが肯定したい歴史的事実を捏造する」という、度し難い態度を含みます。
「日本に併合されなけば朝鮮は自力で発展できた」などと、平気で言う学者もいらっしゃいますが、バカ丸出しの発言です。本当に学者なのでしょうか。そんな「できなかった話」を「いや、できた」と言い張ることになんの意味があるのでしょう。
また、「慰安婦問題は、『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』を書いた吉田清治の「虚偽証言」を載せた誤報が日本メディアに報道され、再燃したものだという説明も付け加えた」と書いていますが、
「慰安婦問題は、『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』を書いた吉田清治の「虚偽証言」を載せた誤報が日本メディアに報道され、再燃した」は、全くそのとおりで、事実です。どこに非難されるいわれがあるでしょうか。
『中央日報』は、「日本メディアに報道され……」ではなく「日本の『朝日新聞』に報道され……」と、きちんと書くべきでした。
日本人は、朝鮮半島にある国(南北どちらも)が世界最悪の反日国家であり、それには保守寄りも左派もなく、金ちゃんファミリーも関係なく、そもそも理解不能な相容れない人が住んでいるのだ――ということを真正面から認めるべきです。
ウソばかり言い、都合が悪くなるとすり寄り、都合がよくなると猛々しく振る舞う――そんな国、人と付き合ってもいいことなどありません。あほらしいだけです。
分かり合うなど、朝鮮半島に住む人が歴史的な事実を認め、自分たちを客観視して評価できる目と認識を持つように変わるまで無理です。そのときが来るまでは、泣こうが喚こうが、国が滅びようが放っておけばいいのです。
念のために付記しますが、本記事は『令和書籍』の教科書を支持したり、肯定するものではありません。
(吉田ハンチング@dcp)