「大丈夫なの?」という計画が韓国で注目されています。
韓国の大邱市は、域内の再開発に乗り出しています。
↑大邱市の位置。慶尚道北にある都市で、ソウル・釜山・仁川に次いで韓国で4番目に人口の多い街です。
上掲のとおり、大邱市では、
50年の未来繁栄に向けて飛躍する大邱
邱慶北新空港開港、未来新産業集中育成、ワンストップ投資支援!
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「大邱慶北新空港」を新設し、未来型新産業団地を造成というので気合が入っています。
それはまあいいのですが、造成される「先端産業団地」に小型原子力発電所(SMR)の建設を行おうとしています。
2024年06月17日、洪準杓(ホン・ジュンピョ)大邱市長とファン・ジュホ『韓国水力原子力発電』社長が「680㎿(170㎿ × 4モジュール)小型モジュール原子炉事業化に向けた業務協約」を締結しました。
業務協約では、先端産業団地内にSMRを建設するための敷地適合性・経済性などの妥当性調査、SMRの商用化努力などの内容が盛り込まれました。大邱市によれば、関連事業費は4兆ウォン規模とのこと。
この新型の「小型原発」は、事前妥当性調査を2026年まで完了、2028年に標準設計認可を受けた後、2033年の商業化を目指します。
原発というと海に面している場所に造り、韓国もこれまではそうでしたが、内陸に建設するのは初のことです。
「SMR」とは何か?というと、以下のように説明されています。
↑大邱市による説明では、「SMRではサイズを1/100にできる」としています。SMRは一つの容器に原子炉をはじめ主要設備を一体化した設備だ。
小さく(Small)、工場で部品を生産して現場で組み立て(Modular)て建設できる300㎿以下級の原子炉(Reactor)であり。大型原発より建設期間が短く、費用も少ない。
大邱市がSMR建設を推進する理由は「新空港の物流基盤を強化し、産業団地入居企業のエネルギーコスト負担を減らすため」としています。
この新型の小型原発建設について、韓国メディア『中央日報』は以下のように書いています。
(前略)
問題は実現可能性だ。SMR開発で最も先行していると評価されているアメリカ合衆国でも商用化に成功した企業がない。
また、慶尚北道出身のイム・ミエ『共に民主党』議員など、大邱の一部では経済性と安全性などを理由にSMR誘致に反対する声もある。
(後略)
飛行場の近所に原発。しかも新型で初めての試み。嫌な予感しかしませんが、本当に大丈夫なのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)