だから言ったでしょ――という話です。
韓国・尹錫悦(ユン・ソギョル)政権がぶちあげた「622兆ウォンを突っ込んで半導体メガクラスター」を建設する――妄想ですが、やはりというか、案の定「水」が問題となっています。
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「『世界最大・最高半導体メガクラスター』造成案発表」
何度もご紹介しているとおり、この計画は「622兆ウォン突っ込むのは民間企業」で、「お前らがやれ(政府談)」という実に韓国らしいもの。
半導体産業は大量の水を消費するので、ファウンドリーは水が豊富に供給できる場所にしか建設できません。
呆れることに韓国の計画では、大量に水を消費する首都のすぐ横に建設するとなっており、水の供給がおぼつきません。そのため、Money1でも当計画が発表された際に、「水がないので物理的に不可能」とご紹介しました。
政府も発表した以上、メンツがあって進行しなければならないのですが、やっぱり「水を引いてこなくちゃ ⇒ お金掛かるぞ」という大笑いな事態になっています。
全部「分かっていた話」です。
この「世にもばかばかしい事態」について報じた『ソウル経済』の記事から一部を以下に引きます。
2034年まで龍仁半導体クラスターに必要な工業用水路を建設するために『サムスン電子』と『SKハイニックス』が負担しなければならない費用が少なくとも1兆ウォンを超えることが確認された。
用水路は道路・電力網とともに産業団地の核心インフラ施設で、国家レベルのインフラ構築に民間企業が天文学的な負担を負っているという指摘が出ている。
23日、企画財政部と環境部によると、政府は2034年まで約2兆ウォンを投入し、八堂取水源から龍仁クラスターまで計82.9㎞に達する統合用水複線管路を設置する。
2047年までサムスン電子とSKハイニックスの生産ライン(ファブ)10個が段階的に建設されると、一日平均134万トンの水を安定的に供給する役割を果たす。
問題は、用水路が核心インフラ施設であるにもかかわらず、企業が事業費の大部分を負担しなければならないという点だ。通常、広域上水道事業は政府財政で行われる。
中央政府が事業費の30%を、韓国水資源公社が70%を負担する。しかし、龍仁クラスターは首都圏に位置しているため、中央政府の支援を受けられない。
中央政府が負担すべき約6,000億ウォンをサムスン電子とSKハイニックスが負担しなければならないという話だ。
(中略)
これだけではない。産業団地の境界から工場まで用水路を設置する作業も企業の負担だ。
『SKハイニックス』は驪州保から36.9㎞の管路を追加でつなげなければならない。『SKハイニックス』と『サムスン電子』はそれぞれ4,000億ウォンと1,000億ウォン前後の費用が追加でかかる。
用水路建設だけで2社が合計1兆1,000億ウォンを投入しなければならないことになる。
企画財政部は「受益者が費用を負担するのが原則」と明らかにした。
(後略)⇒参照・引用元:『ソウル経済』「”공업용수는 핵심 인프라인데…” 용인 산단 용수로 설치, 삼성·SK가 1.1조 부담」
上水道なら政府負担で引くのですが、これは民間企業用の工業用水路の建設なので「受益者負担」で、全部『SKハイニックス』『サムスン電子』が負担しなければならない――という話になっています。
『SKハイニックス』は資金不足に陥ってしますし、『サムスン電子』も先行きが怪しくなっています。
政府に「お金がない」のは、Money1でもご紹介してきたとおりです。
お金がなくて水路が建設できず、水がこないならファウンドリー工場だけ建設しても仕方がありません。
行き当たりばったりで大風呂敷を広げたりするからこんなことになるでのす。韓国は本当にいい加減な国です。
(吉田ハンチング@dcp)