韓国政府「韓国の実体経済は危機を克服し再び飛躍する!」

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2025年01月08日、韓国の産業通商資源部が「2025年主要業務推進計画」についてのプレスリリースを出しました。

もう何度だっていいますが、韓国は現在どん底景気なので、とにかく政府がやれることを何でもやらないと仕方ありません。

といいっても政府主導でやれることには限界があります。民間の企業が主体的にこの袋小路を突破しないと前には進みません。

産業通商資源部は、このプレスリリースで「危機を克服し再び飛躍する実体経済の実現」なんて惹句を冒頭に掲げていますが、飛躍するかどうかは、民間企業次第。

政府がいくら拍子をつけようが、企業が「しーん」としていたら、笛吹けど踊らず――でおしまいです。

以下に摘要部分を和訳します。面倒くさい方は強調文字などの部分だけご覧ください。

2025年、危機を克服し再び飛躍する実体経済の実現
– 産業通商資源部、「2025年主要業務推進計画」を発表

1. 急変する通商環境への戦略的対応

米国対応:
状況別および課題別の戦略を策定し、政府横断的な造船タスクフォース(T/F)を構成・運営。

産業部長官の訪米:
アウトリーチ活動および民間ネットワークを活用。

貿易委員会の強化:
全面的な拡大改編、調査技法の高度化などで貿易救済能力を強化。

2. 輸出と外国直接投資(FDI)増加の勢いを維持するための政策総動員

・貿易保険の歴代最大支援:
総額252兆ウォンを提供。

・為替変動保険の支援:
1.5兆ウォン規模で提供し、保険料率を大幅引き下げ。

・輸出の障害解消「3つのセット」:
物流費の支援、海外認証の獲得、販路開拓を推進。

・FDI目標:
国際投資協力大使によるIR活動やインセンティブの強化を通じて、350億ドル達成を目指す。

3. 主要産業の危機克服と新たな成長エンジンの創出

・「半導体法」の制定:
オンデバイスAI半導体の開発で半導体の圧倒的優位を維持。

・電気自動車の普及促進:
「環境対応車・二次電池競争力強化案」を策定。

・石油化学産業の再編:
「鉄鋼競争力強化T/F」を運営し、供給過剰分野の体質改善を推進。

・ロボットやバイオなどの新産業生態系の強化:
産業AXやヒューマノイド分野を含む。

4. エネルギー課題の円滑な遂行

・「第11次電力需給基本計画」:
国会報告を経て確定。

・エネルギー3法の推進:
「高レベル放射性廃棄物特別法」「電力網特別法」「洋上風力特別法」の国会通過を目指す。

・チェコ原子力発電所2基の契約:
本契約の完了と、東海(原文ママ:引用者注)深海ガス田の円滑な推進。

・エネルギー安全の強化:
水素充電所の特別点検、「電力・ガス安全管理計画」の徹底実施。

産業通商資源部は、危機克服を軸にしながらも、成長のための具体的な計画を通じて、韓国経済の持続可能な発展を目指しています。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2025年、危機を乗り越えて再び跳躍する実物経済の実現」

斜陽の造船業を推していますが、これは合衆国海軍から艦艇整備の仕事が増える見込みがあるからです。

合衆国内の商業造船業は事実上ほとんどありませんから、艦艇整備の仕事は外国に頼むしかありません。現在世界最大のキャパを有しているのは中国ですが、米軍艦艇を仮想的・中国に頼むわけにはいきません。

そこで韓国が「オレっスね?」と期待しているというわけです。

韓国はいまだに貿易に依存していますが、これは変わりそうもありません。そこで、輸出を増やすために、貿易保険:252兆ウォン、為替変動保険:1.5兆ウォンを用意する――としています。国策銀行『輸出入銀行』などの金融機関がもつのかしら――なのですが。

最大の見どころは、直接投資(FDI)350億ドルを達成する――としている点です。

先の記事でご紹介しましたが、韓国への直接投資は衰亡してきています。

外国から韓国への投資は減少し、むしろお金を抜く方向で動いています。直接投資が面白いのは、申請した金額が本当に着くとは限らない点です。着金ベースのお金が本当に増えるのか、が問題です。

現在、外国が韓国に投資する意味などあるでしょうか(中国による韓国への投資は増えるでしょうが)。

また、プレスリリース内の「主要産業の危機克服と新たな成長エンジンの創出」は、まさに傑作です。野党『共に民主党』の妨害によって、半導体法さえ定まっていませんし、中国に追撃を受けている産業は、もはやどこかから技術をパクってくるしか「新成長エンジン」など造りようもないのです。

日本海ガス田の開発」を遂行する気があるのも、見逃せない点です。

さあ、韓国が再飛躍できるかどうか――にご注目ください。

(吉田ハンチング@dcp)

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