韓国メディアに「マスガ」という言葉がよく登場するようになっています。
MASGA(マスガ)とは、「Mutual Action for Shipbuilding Growth Alliance」の略とされ、韓国政府が提案した米韓造船協力プロジェクトのことです。
※あくまでも韓国側がいっているだけだという点に注意してください。
合衆国では造船産業が驚くほど弱っているので、ここがつけ込む隙だと見ているのです。
合衆国海軍艦艇を建造するドックも限られているため、新しい艦艇の建造が捗らず、保守作業にも困ったことになっています。
そこで「韓国がお役に立ちますよ」とマスガを提案し、韓国側は「関税交渉」のキーになった――と自画自賛しているのです。
相変わらず「自画自賛」と「自分への過大評価」が好きな国です。
2025年08月06日、『現代重工業』は、合衆国海軍第7艦隊所属の貨物補給艦「USNSアラン・シェパード」(4万1,000t)の定期整備事業を受注した――と発表しました。

↑『現代重工業』が公表した「補給艦の整備事業を受注した」というプレスリリース。
このプレスリリースによれば、要点は以下です。
▶蔚山のHD現代尾浦近隣の岸壁でMRO(保守・修理・整備)を実施、2025年11月引き渡し予定
▶「韓国政府によるMASGA提案後、初のMRO契約であり、成功裏の完了に全力を尽くす」
また、以下のように述べているのも面白い点です。
HD現代は今年、米韓間の造船協力を強化するため、複数の取り組みを進めている。
04月には、合衆国最大の防衛産業造船企業である「ハンティントン・イングルス・インダストリーズ(HII)」と、軍艦分野における技術協力および共同建造のための戦略的パートナーシップ協定を締結した。
06月には、合衆国の造船グループ「エディソン・シュエスト・オフショア(ECO)」と商船分野での戦略的協力関係を開始した。
その後の06月末には、ミシガン大学やMITなどの機関から、40名を超える合衆国の造船および海洋工学の専門家を招き、「韓米造船リーダーズ・フォーラム」を開催した。
つまり、関税交渉で白熱する前から造船で協力するようになっていたわけです。
それはともかく問題点は、本当に韓国と造船分野で協力を行うのか?――に尽きます。
なぜなら韓国はすぐに情報が中国に筒抜けになる国だからです。
トランプ大統領がそもそも韓国を信用していませんし、軍は軍同士といいますが、合衆国海軍は韓国がどれほど頼りにならないかを熟知しています。
ですから補給艦の整備に韓国を利用しても、主戦力になる艦艇を韓国企業の手に委ねるようなことはしない――と考えられます。
(吉田ハンチング@dcp)






