中国外交部「日本人・参議院議員“石平”さんの資産を凍結」と表明。日本人・日本の国会議員の言論を統制しようとする「内政干渉」

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YouTubeで活躍している「石平」という方がいらっしゃいます。

石平さんは幼少~思春期には文化大革命(1966年に開始:1978年まで続く)を経験し、青年期に天安門事件に衝撃を受けた――という方です。

石平さんは、1962年01月30日、中国四川省成都市出身。

1984年07月に『北京大学』を卒業。在学中より民主化運動に情熱を傾け、1988年に日本に留学して日本語学校に入学しました。

1989年06月04日に天安門事件が起こります。衝撃を受けた石平さんは「この国にはもはや用が無い。何の愛着も義理もない」と中国への別れを決意しました。

2002年には論壇デビューし、本格的に著述活動を開始します。

2007年には日本に帰化。

2008年には拓殖大学客員教授に就任。2014年には第23回山本七平賞を受賞。長い言論活動の中で、日本人に寄り添う発言を続けてこられました。

2025年02月12日、第27回参議院議員通常選挙に『日本維新の会』公認で比例区より立候補し、見事に当選。

現在では石平さんは日本人として参議院議員になっていらっしゃいます。

中国外交部が出した「石平さんに対する反制裁措置」

2025年09月08日、中国外交部は、日本人であり参議院議員である石平さんに対して「反制措置を行う」という決定を下しました。

以下が中国外交部が出したプレスリリースです。

石平に対する反制措置の決定
2025-09-08 10:00

(2025年09月08日、中華人民共和国外交部令第17号により公布され、2025年09月08日より施行)

日本の参議院議員・石平は、長期にわたり台湾、釣魚島、歴史、新疆、チベット、香港などの問題において誤った言論を撒き散らし、公然と靖国神社に参拝し、日中間の四つの政治文書の精神および一つの中国原則に著しく背き、中国の内政に深刻に干渉し、中国の主権と領土の完全性を深刻に損なった。

「中華人民共和国反外国制裁法」第3条、第4条、第5条、第6条、第9条、第15条の規定に基づき、中方は石平に対して以下の反制措置を決定する:

一、わが国領域内にあるその動産、不動産及びその他各種財産を凍結する;
二、わが国領域内の組織および個人が彼と関係する取引、協力等の活動を行うことを禁止する;
三、本人および直系親属に対しビザを発給せず、入境を許可しない(香港・マカオを含む)

本決定は2025年09月08日より施行する。

外交部
2025年9月8日

⇒参照・引用元:『中国 外交部』公式サイト「关于对石平采取反制措施的决定」

近代になって「国」は「国民国家」が主となっており、民族と国籍は一致しないことがほとんどです。もちろん日本もそうです。

日本は大和民族(あるいは日本民族)がほとんどを占めますが、日本人としての国籍を認められればみな日本人であり、どの民族に自身のルーツを持とうとも日本人です。

日本国籍を持つものは等しく日本人であり、日本政府は、出自が何であれ、等しく同じ日本人には基本的人権を有することを認め、それを保護しなければなりません。

中国政府は、日本人であり、日本国民から選ばれた国会議員である石平さんに対して、「石平さんの言論がけしからん」という理由で、資産を凍結するという措置を取りました。

中国が自国領域内の資産や入国管理をどう扱うかは、原則として中国の主権の範囲内です。したがって「中国国内に存在する財産を凍結する」「入国を禁止する」こと自体は、国際法違反とは直ちにはいいにくいところがあります。

しかしながら、国家は自国民の財産権を守る義務があり、日本政府としては「日本国民の財産が中国で恣意的に制限された」として外交保護権を行使でき余地があります。

また、国会議員に対して行った措置――という意味では、外交儀礼や相互尊重の原則(ウィーン条約的精神)に反すると解釈できます。

さらには、中国政府が日本の議員を名指しして「発言や靖国参拝」を理由に制裁したことは、事実上「政治的意見活動への制裁」であり「内政干渉」と非難されるべきです。

なぜなら「日本人の言論の自由を他国が制限しようという動き」だからです。

日本の(まったく頼りにならない)外務省がどう出るかは分かりませんが、日本人の言論の自由を制限しようとするような真似はやめろ――と非難して当然です。

日本政府が「日本人、日本の国会議員の言論・政治活動の自由」を守れなくてどうするのですか?

(吉田ハンチング@dcp)

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