韓国大田市儒城区の「国家情報資源管理院」のサーバールームで火災が発生し、行政システム647個がダウンしました。このうち火災の被害を直接受けたのは96個。
火事の影響がサーバーの温度などを最適に管理するためのシステムに及ぶことを懸念し、電源をシャットダウン。これによって直接被害を受けた以外のサーバーも止まりました。
本件を時系列で整理すると、以下のようになります。
大田・国家情報資源管理院（NIRS）で火災発生（UPSバッテリー移設作業中）。
各自治体・機関が相次いで「NIRS火災に伴う連携サービス停止」を告知。
09月27日(土) 午前
行政安全部（MOIS）がブリーフィング。
NIRS大田本院の業務システム647件が停止、うち直接被害は当初70件としていましたが、精査後96件と説明。復旧は国民生活直結サービスから優先。
09月27日(土) 18:00頃
完全鎮火を消防が確認（発生から約22時間後）。焼損したリチウムイオン電池384台の搬出完了も報道。
09月28日(日) 07:00時点（MOIS説明）
ネットワーク機器は50％超を再稼働、核心セキュリティ装置は767台中763台（約99％）再稼働と説明。直接被害のない551件は本日から順次再稼働の計画。
09月28日(日) 午前
政府24（電子政府ポータル）は引き続き「障害復旧までサービス一時停止」を告知。各種証明の代替入手先一覧を掲示。
まず火災が発生した「国家情報資源管理院」（略称「NIRS」）は、行政安全部（MOIS）所管の政府機関で、政府の統合データセンター（政府情報資源の運用・統合・保護）を担います。
そんなところで火災が発生――というのは大失態です。
火災の原因は――無停電装置（UPS）のバッテリー1台から発火したこと――となっています。
行政安全部の次官は記者会見の場で、
「26日金曜日の夜8時15分頃、国家情報資源管理院の無停電電源装置（UPS）バッテリーを地下へ移設する作業中、電源が遮断されたバッテリー1個から火災が発生しました」
と説明しました。
問題なのは、「NIRS」のサーバーは2年前にも止まったことがある――という点です。当時、「問題が発生したら3時間以内に復旧できるようにする」と発表していました。
ところが、今回この公表は守れませんでした。
↑2025年09月27日、金民錫（キム・ミンソク）国務総理（首相に相当）が火事現場を視察。まあこんなオッサンが来たところで事態が好転するわけではありません。
（吉田ハンチング＠ｄｃｐ）
