「すわ! またケンチャナヨ施工なのか……」という話で、面白いのでご紹介します。

漢江にかかる「聖水大橋」で段差が見つかって、2026年06月頃から本件の通報が増えている――という件が注目を集めています。
韓国ソウルの「聖水大橋」といえば、1994年10月21日午前7時38分頃に発生した「聖水大橋崩落事故」を思い起こす方が多いかもしれません。

↑突然48mの橋桁・上部トラスが崩落した聖水大橋。
ソウルの漢江に架かる「聖水大橋」の中央部分、約48mの橋桁・上部トラス区間が突然落下した事件です。
朝の通勤・通学時間帯だったため、路線バスを含む車両6台が巻き込まれ、32人が死亡、17人が負傷するという大惨事となりました。
調査によると、これがまさにケンチャナヨ案件で、韓国の高度成長期に蓄積した施工不良、検査不足、維持管理の形骸化が一度に露呈した代表的事故とされています。
この翌年、1995年06月には今も語り継がれる「三豊百貨店崩壊」が発生。こちらもケンチャナヨ案件、韓国のいい加減な建設と管理維持体制を露呈した事件となりました。

↑三豊百貨店崩壊事故は、1995年6月29日午後5時55分頃、ソウル特別市瑞草区瑞草洞にあった三豊百貨店の建物が営業中に崩壊した事故です。百貨店A棟の大部分が短時間で崩れ落ち、502人が死亡、937人が負傷、6人が行方不明の大惨事となりました。韓国の国家記録院によると、死者502人の内訳は、男性106人、女性396人と記録されています。
――今回の件に戻ります。「聖水大橋で段差が発生しているぞ」と大きな注目を浴びているのは、1994年に呆れるような崩落事故があったからです。
「おい、まさか……また起こるんじゃあるまいな」とビビっているというわけです。
現在の聖水大橋は、1994年の崩落事故の後、元の橋を撤去して再建、1997年に開通したものです。

↑聖水大橋の位置。PHOTO(C)GoogleMap
市民からの通報が増えたので、2026年07月03日、ソウル市は点検を実施。07月08日には、韓国メディア『中央日報』が現場写真と共に報道。

↑『中央日報』の報道「聖水大橋ランプ区間の段差発生部分」の写真。これによって「1~2cmでも問題となり得るのに、9cmは大きすぎるのではないか」と専門家が指摘。さらに注目を集めました。
07月09日には、ソウル市が緊急点検・公式説明を行いました。ソウル市は、
・2016年以降、段差は89~90mmで変化していない
(2016年に確認されており特に段差が広がったわけではない)
・追加沈下や進行性変位は確認されていない
・現時点で構造的安全性に問題はない
と説明しました。
07月15日には、「이제석 광고연구소(イ・ジェソク広告研究所)」が以下のような公益広告を作って注目を浴びました。

かつて大惨事があったので、注目を集めても仕方がありません。大事故が起こらないのであれば……いいのでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)





