瀕死の『大韓航空』がソウルに保有する土地を売却して資金繰りに充てようとしてソウル市ともめているという話を先にご紹介しました。
新型コロナウイルス騒動で資金繰りが悪化しているため、韓国企業はどこも保有する資産の売却を開始しています。
頓死する可能性のある、あの『双竜自動車』も例外ではありません。
2020年06月01日、韓国メディア『中央日報』に同社が保有するサービスセンターの敷地を「1,800億ウォンで売却する」という記事が出ました。
同記事から一部を引用します。
(前略)
『双竜自動車』は、非中核資産の売却などのリストラを通じた財務構造の改善と投資財源を確保するために、ソウルのサービスセンターの売却契約を締結したと1日明らかにした。優先交渉対象者は『PIA資産運用』で順調に進行した場合、今月末に売却代金が入ると思われる。
先に『双竜自動車』は、資産運用会社など20カ所を対象に入札ガイドを発送し、このうち8社が入札に参加した。九老洞サービスセンターの土地面積は1万8,089平方メートル(約5,482坪)である。
(中略)
今回の売却で『双竜自動車』は、流動性の負担を多少なりとも軽減できると思われる。売却代金1,800億ウォンのうち半分は、7月満期が到来する『産業銀行』借入金(900億ウォン)の返済に優先的に使われる予定だ。
(後略)⇒参照・引用元:『中央日報』「双竜車、九老洞サービスセンター1,800億ウォンで売却… 流動性青息吐息」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
『大韓航空』の場合はもめていますが、『双竜自動車』の方はすでに売却が決定したようです。
ただ、この売却代金「1,800億ウォン」も半分はすぐに借金の返済に使われるとのこと。
同社が必要な資金はまだ足りず、頓死寸前な状況に変わりありません。
『双竜自動車』は保有資産の売却をさらに進めるとのこと。あの! まだ1ウォンもない「40兆ウォン規模の基幹産業安定基金」からの支援が望み薄になりつつありますので、慌てて資産売却に走ったのでしょう。
一部の識者からは「そんなことは先にやっとこう」といった声もあるそうで、これは至極当然の反応でしょう。
なにせ13四半期連続(3年3カ月)赤字の企業ですから、どこかでせめて1四半期だけでも黒字にしておくべきでした。そうすれば機関投資家や政府の心証もずいぶん変わったのではないでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)