2020年04月28日、韓国大統領の文在寅さんは大統領府で閣議を主宰し、閣僚・スタッフに冒頭「檄」を飛ばしたとのこと。
その模様が韓国メディア『newspim』に映像付きで記事になっています。上掲はYouTubeに上げられた動画。状況が状況ですので「檄」は当然ですが、日本語と韓国語の表現の違いなのか、どうもこの文大統領の発言には「丸投げ感」があるのです。発言の一部を引用します。
(前略)
これからが本格的な経済危機の局面です。第2四半期の経済成長率は、マイナスを記録した第1四半期に比べてさらに悪い流れとなることが予想されます。
世界経済の深刻な不況の中で、他の先進国に比べて相対的に状況をうまくセーブしているのは事実ですが、早いうちに逆転を期待するのは難しい状況です。
実体経済の萎縮と雇用衝撃は、今後はさらに心配です。
航空、海運、造船などの基幹産業も困難が大きくなり、緊急資金を支援しなければ存続できない企業が生じています。
輸出も3月まで最大限耐えてきたが、世界経済の止めにより4月から減少幅が大きく拡大しています。全分野、全領域で底が見えない経済的な危機が表面化しています。
⇒参照・引用元:『newspim』「文大統領『今から本格的な経済危機…』」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
「他の先進国に比べて状況をうまくセーブしているかどうか」については異論があるかもしれませんが、経済が困難な状況にあり、第2四半期の方がひどいことになるだろうという現実認識は間違ってはいないでしょう。
以下が続きです。
経済戦時状況であるだけに、政府は、危機克服のためにすべての力を集中し国のシステムを整えます。
経済副首相を司令塔とし、全ての省庁が自分の役割を明確にしながら、台本どおりにみなで一体となって危機克服の前線に出て対処してください。
(後略)
「あれ。司令塔は文大統領ではないの?」と思われませんか。どうも、この経済的な危機への対処は、洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官がトップのようです。
ちなみに、洪経済副首相という人は「日本の輸出管理強化」に対して「徴用工判決に対する経済的報復だ」と発言した人(2019年07月)であり、G20会合(2020年04月)の際には「中央銀行間の通貨スワップ拡大を提案したもののスルーされた人」です。
韓国大統領府の経済問題についての指揮系統がどうなっているのか詳細は分かりませんが、そもそも文在寅大統領は「最終的に自分が責任を取る」という覚悟があるのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)