韓国政府「落ち着け」それでも対中国依存は90%

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韓国の極左メディア『ハンギョレ』が「韓国でまた尿素水不足が起こるかも」という記事を出しました。『Bloomberg』の報道を基にした記事です。

中国最大の尿素生産輸出企業『中農集団』(CNAMPG)が2023年09月2日、中国内で尿素価格が上昇しているため、輸出を減らすと公表したのです。

2021年10月には「尿素大乱」という事態がありました。これも中国の輸出制限によるもので、ディーゼル機関の自動車で使用する「尿素水」(アドブルー)が極端に不足。

ディーゼル車はトラックが多いですので、陸送の要が動かなくなるという事態に陥りました。

韓国「尿素水」不足のドタバタが広がる。中国に「97%」依存したため価格は「8.5倍」
先ご紹介した、韓国で「尿素水」不足によって陸送の要であるディーゼルエンジンのトラックが動かせなくなる――というの続きです。尿素水が品薄でガソリンスタンドにトラックの列そもそも尿素水が必要な理由は排気ガスを浄化するためです。韓国ではガソリンス...

上掲の記事でもご紹介しましたが、韓国の「産業用尿素の中国依存度」は、

2020年:88%
2021年:97%
2021年は「01~09月」

でした。ほとんど全てが中国産だったため、「尿素大乱」という事態になったのです。

で、今回。

「またか」という話なのですが、2023年09月08日、産業通商資源部は「落ち着け」という説明文書を出しました。

⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「政府は、尿素需給状況を綿密にモニタリング中、国内在庫量及び輸入代替船確保状況などを考慮すると十分に対応できる見通し」

ご注目いただきたいのは、この文書の以下の部分です。

2021年の尿素事態以後、政府は公共備蓄事業を通じて車両用尿素在庫を備蓄しており、民間企業は企業別に適正な在庫を国内に維持している状況です。

また、東南アジア、中東などからの輸入代替船もあり、企業はすでに代替物量確保を打診している状況であるため、サプライチェーン危機発生時に十分に対応可能であると予想されます。

農業用尿素の場合、既に輸入多様化が行われ、対中依存度が低い状況であり、国内在庫および今年導入予定物量を考慮すると、年末までの需給に問題がない見込みです。

*’23.01~7月 対中依存度:(製造用/車両用)90.2%(農業用)17.4%

⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「政府は、尿素需給状況を綿密にモニタリング中、国内在庫量及び輸入代替船確保状況などを考慮すると十分に対応できる見通し」

産業通商資源部は、農業用については依存度は17.4%で問題はないとしています。製造用/車両用についても、輸入元の多角化などで対応するので大丈夫――と述べているのですが、対中依存度は「90.2%」もあります。

かつての97%よりは下がっていますが、それでも9割というのは驚きです。

今度は前回ほどひどいことにはならないかもしれませんが、「中国に依存し過ぎるとひどい目に遭うかもしれない」という一つの例といえるでしょう。

ただ、極左メディア『ハンギョレ』がこのような記事を嬉々として出した理由は気になるところです。

中国との対決姿勢見せている尹錫悦(ユン・ソギョル)政権に対して、「中国と対立するからこういう目に遭うんだ」とアピールする意図がある――というのは邪推に過ぎるでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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